本日頂いた質問で一番多かったのは、やはりこの日本国債の格下げについてでありました。この格下げで相場はどうなりますか?とか、なんで今?や、菅首相の疎い発言は?など、内容は様々だったのですが、この件に関しての私なりの解釈をレポートしていきたいと思います。

 まず、この格付け会社というものですが、今回はいくつかの格付け会社の中でS&Pが格下げをしてきた訳で、彼らの言い分としては、格付けをする事によって投資の指針として欲しいということだったかと思いますし、多くの投資家は投資の参考にしているのは事実です。格付けが下がると強制的に売らなくてならないという機関もあったりしますので、重要な役割を担っているともいえるのですが、問題はその格付け能力です。

 皆さんにもリーマンショックは記憶に新しいところであると思うのですが、あの時潰れたのは、彼ら格付け会社がAAAという最上級の格付けを出していた複合債券が、次々とデフォルトになり、その後に銀行などが次々と倒産していったのです。また、日本の90年代のバブル後に起こった「飛ばし」などを見て、日本国債をポツワナと同等のジャンク債にまで引き下げたこともありましたが、日本がそのまま潰れるようなことはありませんでしたし、いまもまあ何とか生きております。

 また、国債の保証料を示すCDSという債券があるのですが、この値段が上がればその国債の信用度が下がり、その値段が下がれば国債の信用度は上がるということで、どんな格付けよりもストレートに国債を評価する指標と見れば良いのですが、日本のCDSはどの欧米の国々の国債よりも安定的で、しかも安く推移しているのです。

 確かに不安はあります。借金がGDPの二倍だとか、はっきり言って異常でしょう。しかし、国債の95%程度は国内で持ち合っている訳であり、少なくとも他国にそれ程大きな迷惑をかけるということはないのですから、他国に非常に迷惑をかけている米国債がAAAのままで居る方がよほどおかしな話なのです。

 要するに、投資の指針だとか、そんなものは一切関係なく、彼らの目的は別のところにあると言うことになるのです。そして、彼らの目的は格付けの目的は、市場を混乱させ、どうやって相場を動かし、どうやってそこから利益を出していくか!?それだけであると考えてよいのです。既に一年以上前からレポートしている事ですが、彼らの目的は日本国債を暴落させて、そこで大儲けすることであると考えられ、今回はそのための布石であると考えるべきなのです。

 これは、影響のほとんどない一段階格下げを実行し、市場がどんな反応をするのか?そして、日本政府はどんな反応をするのか?などのマーケティングをしていると見るべきなのです。今はまだ仕掛けてこないと思いますが、こうして格下げをしてきたということは、確実にそうした準備は進んでいるということになるでしょう。

 そして、最終的には日本国債が売り仕掛けに遭えば、円は暴落し、強烈なインフレに見舞われる結果になると見ている訳です。まあ、これはもうしばらく後のシナリオですので、今からその準備をしているとちょっと早すぎますし、その前に起こることがいくつかありますし、もしかしたらこれは回避出来るかも知れませんので、行動は慎重にということになります。

 最後に、菅首相の「そういうことには疎いので・・・」発言ですが、正直言って愕然とした方も多いでしょう。私も最初はむっと来ましたが、ちょっと冷静に考えると、これ以上の発言はあり得ないかも知れません。何せ暴落を狙っているのは外資であり、彼らはYESかNOの世界でしかものを考えられないので、こういう曖昧な表現は非常に苦手なのです。下手にはっきりした発言をするよりも、こうした発言の方が方針を決めにくくなるので、意外とこの疎いという発言は、マーケットを理解した相場師的な発言であったとも言えます。この首相を評価したことは一度もありませんが、初めて評価できる発言をしたような気がします。

 結局、ほとんどが国内で保有されている日本国債で、いくら売り仕掛けをしようとしても、国内が結束していれば売りが出るのは僅かに5%です。ポツワナ並に下げられても、特別日本はパンクしたりはしませんでした。格付けなんか関係ないといえば、関係ない事でもあるのです。ただ、その当時よりも遙かに借金が増えておりますし、流石にこのまま本格的格下げが起これば、それは混乱もあるでしょう。政府の実力が試される時ですが、果たして・・・。

 とりあえず、今はやれることをやっていくべきでしょう。この格下げについては無視でOK!ただし、将来のためにしっかりと準備はしていきましょう。今のままですと、最終的には最悪のシナリオが濃厚ですし、彼らの思うつぼになる事でしょう。目先と中長期では全く違うビジョンでありますので、ちょっと難しいかも知れませんが、これが分からなければ株はやらない方が身のためです。

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