昨日、日銀はデフレは脱却の兆しがあるとコメントしておりましたが、単純に物価が下がる事をデフレと言い、それが悪いものだと言い切るのであれば、デフレ脱却は必要と言うことになるのですが、世界の情勢を見たならば、そんな悠長なことは言ってられないはずなのです。

 今朝の日経新聞一面に、「新興国利上げ相次ぐ」という見出しの記事を見ても分かりますが、中国、タイ、インド、韓国など、ありとあらゆるところで利上げが実行されているのです。これは、投資資金の流入や、景気の回復も手伝ってのことなのですが、物価が上昇してしまい庶民が苦しみだしているのを和らげる必要があるということで、このインフレを止めなくてはならないという切羽詰まった利上げなのです。

 また、単純に景気が良くて利上げならばまだ良いのですが、投資資金も流入している為に起こっている物価上昇であるため、資金の供給源を絶たない限り、いつまでもインフレ対策の利上げが必要になってしまうと言えるのです。そして、何時の日か限界が来て、チュニジアのような政府転覆ということが、頻発する事もあり得るのです。そうした事態になるのが早いか?それとも、供給源である欧米が蛇口を閉めるのが早いか?ということになるでしょう。

 おそらく、今しばらくは利上げで何とか乗り越えていくことでしょう。しかし、例えばインドの利上げを見て分かることですが、ここ半年以上は利上げを見送ってきたのに、もはや利上げしない訳には行かない状態に陥ってしまったのです。インフレの波は、確実に新興国をむしばんでいますし、その波は確実に日本にも届きます。今や世界は一つの経済でつながっているといっても過言ではなく、他人事だと思っていたら、それは大きな間違いということになるでしょう。

 景気が回復し、需要が旺盛で物価が上昇するという嬉しいインフレであるならば、それは大歓迎でありますし、是非ともそうなって欲しいと思いますが、今、世界中で起こっているインフレの全ては好景気によるものではないのです。確かに景気が良くなっている新興国もありますが、景気がよいとなるとそこに投資資金が集まるので、実力以上に物価が上昇してしまうと言う弊害が出ているのです。

 このような状況で、日本だけが良いインフレになるのか?正直言ってそれはあり得ないとしか言いようがありません。そもそもこのデフレですが、おそらくは人口の大多数を占める団塊の世代が消費世代から遠のいていることが原因であり、出生率を改善させるか、移民を受けいるれかをし、人口をある程度増えるようにしない事にはどうにもならないのです。

 消費が伸びずともエネルギーや食料などの輸入物価は上昇する一方で、今は円高で耐えておりますが、これが円安にでもなろうものならば、輸出企業は儲かるかも知れませんが、庶民にとっては大打撃ということになりかねません。

 日銀は、このデフレ脱却の兆しを本物にするため、ゼロ金利を継続して景気を刺激するとしておりますが、単に金利が上がればGDPの2倍にもふくれあがった借金の利払いが出来なくなるという恐怖心がそう言わせているだけでしょう。既にインフレは始まっているし、世界中でその対策に躍起になっているというのに、未だにデフレなどという言葉を使うのは愚の骨頂でありましょう。

 何としても悪いインフレは押さえ込む!そのために・・・というのが、本来あるべき姿なのではないでしょうか。こんなぼけた話ばかりを聞かされていると、本当に具合が悪くなってしまいますが、その差を上手く利用して行動出来る人が投資で成功出来る人と言うことになるのです。単に日銀のコメントを見て、景気が良くなるだとか、悪くなるだとか、そんな単純な発想は捨て、しっかりとした思考で投資活動をしていきたいものです。

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