東京証券取引所が29日に発表した信用評価損益率は、マイナス18.63%と、今年に入って最悪となり、2009年11月27日時点のマイナス22.16%以来の水準に達しました。

 相場全体は意外と堅調な値動きでありますし、底を見極めていれば含み益になっていてもおかしくない状況だと思うのですが、個人の比率の高い銀行株などが軟調である事も響いているといえそうですが、そもそも個人の含み損がなくなるという事はなく、含み損が減るというのは利益によって減るというよりも、乗り換えによって減るパターンがほとんどであります。今、含み損が増えているのは、正にこの乗り換えが上手く行っていない状況が、強く表れているのであろうと推測されます。

 出来高を見ても分かると思うのですが、市場全体のボリュームは低調であり、ここ一ヶ月は上昇基調のためにやや伸びているとはいえ、20億株を超える取引は2度しかありませんでしたし、その内の一回はMSQでありましたので、その分を抜けば20億株には達していないという事がいえるでしょう。

 また、銀行株などが低調な動きである事と同時に、個人の好きな材料株も異常な状態になっている点も見逃せません。ちょっと目立った動きをすると、あっという間に売り規制が入ったり、増し担保になったりと、あり得ない程厳しい規制がかけ続けられているのです。信用倍率が1倍以上で、逆日歩すら付いていない状況でも売り禁止になる銘柄も出ており、もはや日証金は株券調達の仕事をしていないというか、仕事の内容を市場の取り締まり役に変えたのか?といった感じなのです。

 日証金に売り規制の理由を問い合わせても、「当社規定により」と言うだけで、どうして?には一切答えてくれません。金融庁の天下り団体だけに、そうした受け答えはお得意なのでしょうけれども、明らかに本来の業務から逸脱した行為ではないかと思えてなりません。

 何故に材料株が売買されるかというと、相場に手詰まり感が出て、まともな銘柄を買いにくくなった時に資金が流れていく先が材料株なのです。そこを規制してしまえば、当然流れていく先がなくなりますので、含み損はそのまま抱えっぱなしとなるでしょうし、売買高も減る事になるのです。

 本来、市場が活性化した状態ならば材料株には資金は流れないのですから、材料株に資金が流れる事を規制するぐらいなら、市場が活性化する方策をとるべきなのですが、そういった発想は全くないようであります。何とも不幸な話ではありますが、これでは個人の含み損も増えて当然という事が言えるでしょう。

 ちなみに、残念な事ではあるのですが、一部に上手い取引をする方がいるとしても、全体としては株式市場で個人は勝てないというのが現実であるのです。一つ一つの売買では利益を出したとしても、結局は損の方が大きくなっているのです。難しい世界であり、普通にやっては利益が出なくても当然であると言えますので、アドバイスを求めるのは決して悪い事ではないのです。

 ただ、本当に役立つアドバイスを出せる人が、どれほど居るのかはかなり疑問であります。とりあえず、チャートで何とかなる様な事を言っているところは、全て役に立たないと言っても過言ではありません。チャートを読んで儲かるなら、誰も情報収集などしませんし、ニュースを読み解く必要もありません。

 もし、本当に儲かる法則があったとしても、儲かるとばれた時点で逆手を取られるのです。どんなに研究しようとも、日々変化し続ける相場に法則やマニュアルなど有りやしないのです。含み損率を上げる側から脱却し、利益を出していける取引方法を身につけていきたいものです。

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