先日、1ドルに対し83円台を割り込んだ円を見て、慌てて円売り介入をした政府・日銀ですが、とりあえずは一気に円高が加速するのは防げたものの、これで流れが変わったとはいいがたく、経済界からは自分たちの利益のために追加の円売りの注文が入るし、中国は自国の介入を正当化するし、米からは非難されるしで、踏んだり蹴ったりの状態になってしまっております。相場の流れを無視し、自身の代表選挙の都合で介入を見送り続けた訳ですから、こんな状態になるのも当然と言えば当然なのですが、少しは相場というものをわかっていれば、ここまで酷い状態にはならなかったのではないかとも思えます。

 今回の介入での最大のミスは、急激な円高は民主党の代表選挙よりも大事ではないとしてしまった事です。為替介入へ対して消極的だとされる菅氏が代表に選ばれた瞬間に為替が円高へ加速した事を除けば、特別目立った値動きではなかった訳です。これは、間違いなく菅氏がなめられているから起こった円高であり、それに対して円売り介入というのは、更に無能を披露している様なものです。

 そして、何より愚かなのは、世界中に協調介入してくれる政府も資産家も存在しない状態で、介入の資金量30兆円程度とされており、更には防衛ラインは82円等と言い出す始末・・・。82円を防衛という事は、79円は割らせたくない!という事であると言っている様なものです。

 さて、この情報を裏ではなく表で堂々と手に出来た投機筋はどの様に考え、どの様に行動してくるでしょうか?

 ニュースを見ていると分かると思うのですが、中国は自国の為替介入を正当化してきましたから、当然米は怒り心頭でしょう。必死に元の切り上げを迫っているところで、中国を援護するような行動を取ってしまったのです。当然米はこの介入に対してYESと言うわけがなく、溝は深まるばかりです。今後、メディアは各政府の圧力を受け、次々にこの介入に対する批判を強めてくるでしょう。そして、投機筋は時折円買いを仕掛け、日本が各国からのプレッシャーにどこまで耐えるかを試してくる事でしょう。

 最終的には30兆円の介入をさせてしまえば、後は弾切れでありますので、結局は投機筋の勝ちという事になるので、とにかく計算がし易いのです。おまけに介入のポイントは82円であるとまで言ってしまっているのですから、もはや日本の為替はまな板の上の鯉であります。

 どこの世界に手札を見せながらポーカーをするプレイヤーが居るでしょう?相場の世界は誰が何と言おうともギャンブルの世界であり、きれい事で済む世界ではないのです。意図的に相手を騙せとまでは言いませんが、せめて手札ぐらいは誰にも見せないようにしてゲームを進めなくては、独り負けは必至なのです。

 買える訳もないのに50兆円買うぞと言って相場を立て直した与謝野さん。相場の世界には彼のような力量が必要なのですが、今の民主党にはそんな力量のある人は居なそうな気がしてなりません。相場の世界というのは、絶対にきれい事では済まないのです。求められるのは頭の良さではなく、計算されないような大胆さであります。計算されたら負け!これを肝に銘じて行動してもらいたいものです。

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