出口政策という言葉が消えてしばらく経つのですが、出口の一つという感じで米が春で打ち切った住宅購入補助の影響で、中古住宅の販売が激減しました。これを受けて昨夜のNYダウは大幅下落となったと伝えられているのですが、こうした補助の類は景気が回復する前に打ち切れば、それが悪影響を及ぼすのは当然の結果であり、これが予想外であるはずがないのです。

 住宅も、車も、家電もそうなのですが、先行き安くなると感じるならば、直ぐに買おうとは思わない物です。誰もがデフレを実感してきている訳ですから、当然買い控えになる訳で、それを防ぐために補助金だとか減税だとかで消費を刺激している訳です。後で買おうと思っていた物が、補助金でお買い得に感じる訳で、将来の消費を前倒ししてしまった訳ですから、せめて先高感が出るまでは、絶対に止められないのは当たり前の話であります。補助金なんてものは麻薬と一緒であり、一度手を出せばそう簡単に止めることはできないのです。

 おそらく、こんな事は誰にでも分かっている事ではないのでしょうか?そして、昨夜のNY下げは、分かりきった住宅販売の不調を目にし、早く政策を出せという催促が表れた相場であるということになるといえるでしょう。どこまで行けば経済が回復基調になるのかは分からないのですが、こんなところで出口に向かうことを考えた行動を取っては、間違いなく経済は崩壊するぞというメッセージでしょう。

 安値を更新するほどに強烈な催促をしている日本と、それでも尚1万ドル付近で頑張っている米には大きな差がありますが、お互いに何かをしないことにはどうにもならないのは火を見るよりも明らかであります。黒煙が上がっているのに、火は見えないなどと言っていては駄目なのです。明らかに米の経済は日本よりも悪い状況なのに、どうしてこんなにも株価に差があるのか?それは、間違いなく政府の能力の差でありましょう。

 このままでは駄目なのは明らかなのですから、早く手を打つべきでしょう。早急に手を打つことにより、企業も国民も、国に守られていると感じるし、そこから消費意欲も湧いてくるはずなのです。手を出すべきではなかった麻薬に手を出している為、それを止めるのは非常に難しくなってしまいましたが、今後は麻薬とは別の形での政策をお願いしたいところです。単にお金をばらまけば良いという事ではないのです。

 為替の介入にしてもそうなのですが、今の急激な円高は、間違いなくヘッジファンドなどの仕掛けによるものでしょう。おそらくはターゲット価格は79円の高値更新という事になると見ますので、放っておいてもその水準まで行けば勝手に切り返す事でしょう。

 本来、90円を割った時点か、少なくとも86円ぐらいに来た時に、円高にはさせないという強い意志を見せる必要があったと思いますし、そこでそういう意志を見せたならば、79円を目標に買っているヘッジファンドはロスカットせざるを得ない状況になるはずで、相場の流れも変わっていたことでしょう。そして、何より国民の意識も変わった事かと思いますが、現実にはこの有様ですからね・・・。

 ただ、ちょっと気になるのは、どうも政府は無能というよりも、ヘッジファンドのこの仕掛けを支援しているのでは?と思ってしまう様な言動が多すぎる点です。だとするならば、やはり高値更新の79円までは政策は出さないつもりかも知れないなと思えてなりません。

 まあ、結局は何かを諦めなくてはならないところまで来ており、今を維持しようなどと考えている限りは出口などどこにもある訳がないのですし、このままでは株価を止める事はできたとしても、大幅に上昇させるのは相当難しいかも知れません。できれば、こうした予測を覆すような素晴らしい政策が出てくれれば嬉しいのですが、さてどうなりますことやら・・・。

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