リーマンショック以降に8割方のヘッジファンドが潰れてしまったのですが、残った2割は巨大化し、更に強大な力を付けるところも出てきました。特に優秀な人材が残り、優秀なプログラムによるシステムトレードが発達してきましたし、採用面も変化し、学歴重視からポーカーなどのギャンブルが得意かどうかという勝負強さも評価されるようになったところもあるほどです。巨額のマネーが集まる投資集団であるヘッジファンドは、数こそ減ったものの、その勢力は拡大傾向にあると見て良いでしょう。

 利益を追求するヘッジファンドは、ありとあらゆる手段で情報を収集し、弱みを見つければとことんそれを追求し、巨額の資金にものをいわせて利益を出していくのですが、その運営に甘さというものはありませんし、攻め続けなくては資金が流出してしまうという性質を持っているのです。

 今、我々が直面している状況は、日米金利差の縮小を主因とする円高でありますが、元々は4~5%位の開きがあったところで円キャリートレードなどがあり、1ドルが120円ぐらいだったのです。ところが、米の長期金利は2.5%程に下落しているのですが、今まで通りに4%の開きにするためにはマイナス金利にする以外に方法はなく、それが故に円高に傾いてしまうのです。これはどう考えても日本の弱みであり、ヘッジファンドが狙わない訳がないのです。

 この金利差の縮小は、企業レベルでどうにかできる問題ではなく、企業が財産だというのであれば、国が何としてでもこれを守らなくてはならないのですが、我が国の状況はといいますと、「円高は最終局面では?」とか、「為替や株は注意深く観察する」だとか、何とも情けない声明ばかりであります。

 おそらく、小さい頃から勉強漬けで、東大だとかをトップクラスで卒業し、上級国家公務員試験に合格し、やっと手にした官僚生活。その後の激務をこなし、やっと手に入れた地位!これをつまらないミスで失いたくはない・・・。というのが官僚の間に流れる空気ではないでしょうか?

 攻めて攻めて攻め続けるヘッジファンドに対し、保身が中心の官僚が勝てるはずもなく、これでは円高も止まらないし、株安も止めようがないと言えるでしょう。本気で官僚が動く為には、もっと明確な言い訳ができる状況にならないといけないと見られますので、おそらくは更に円高が進むなり、株安が進むなりという状況に至ることになるでしょう。何とか意識改革をして頂き、そうなる前に本当に有効な策を打ち出して欲しいものです。

 ただ、ここ数日の株価を見ておりますと、今週末の首相と日銀の会合は警戒されているみたいです。朝方から弱くても、売り切れず、買い戻しが中心と思われる買いで小幅安に終わるというパターンが続いております。昨日までで4連陽であり、今日も陽線だと5連陽となり、相場の大転換点になるとチャーチストは言っておりますが、今日はNY高から期待感も高く、高寄りする可能性がたかいので、5連陽の実現はないのでは?とも思いますし、そもそもこの状態で5連陽が出たところで、相場は転換したりはしないと思いますけどね・・・。下手に上昇すれば、政府は様子見を決め込む可能性が高いのですから・・・。

 まあ、ここは慌てず様子を見ていくべきでしょう。本来、与謝野さんの様に、本当はやれないとしても、株買い取りに50兆円用意した!とかそんな声明を出すような政治家が居て欲しいのですが、民主党にそんな人材は居そうもありません・・・。敵は弱みにつけ込むヘッジファンドなのですから、きれい事だけでは勝てないのです。何とか、その辺に気づいて行動して欲しいと願うしかないのが悲しいところです。

最後にランキングのチェックを ⇒ 

無料メルマガでは限定記事を随時配信しています。

登録後すぐに送られてくる記事は「地獄の3丁目で見つけた答え」です。

よろしければ、登録してみてください。

読者数2万人以上のS氏の相場観の無料メルマガです。