先日穀物相場の高騰をレポートしたばかりですが、干ばつや熱波の影響でロシアの穀物生産がダメージを受けており、食糧確保の都合もあって輸出を禁止する事になりました。これを受けてシカゴの商品先物市場で小麦がS高まで買われましたが、ロシアの輸出は世界の小麦の1割程度であり、世界中で異常気象であるとしても、既に安定水準から5割程度上昇していた小麦がS高では行き過ぎの感が強いと見ますが、これはあくまでも現実の需給の問題だけで考えた場合の事です。

 今、商品先物をざっと見ただけでも分かるのですが、小麦に限らず大豆やコーンも値上がりしておりますし、原油だって値上がりしているのです。これは、干ばつが・・・というのは表面上の理由でしかなく、その値上がりの主体は投機マネーであるということが言えるのです。

 世界経済は引き続き脆弱であるという見方が多いのですが、実際には株価は世界中で底打ち観測が強まっており、債権も買われて世界中で金利が低下傾向にあり、商品の上昇が目立っているというだけで、それが特別という感覚ではないのです。

 ただ、こうして色々なものが値上がりしているというのに、穀物以外は先高感がないのです。再度危機が訪れるのではないか?とか、この借金はどうするんだ?とか、投資意欲を減退させるような材料ばかりが目立っており、これが全体的に値上がりしているのに上がった気がしていない要因の一つかと思います。

 また、わかりやすい日本の株式市場を見ても分かるのですが、225先物に絡んだ銘柄の値動きはそれなりに良いとしても、その他個人が好むような銘柄は酷い有様であり、これもまた相場が悪く感じる要因でありましょう。本当は上に行きたいし、誰もが上げ賛成であるはずなのですが、常識が邪魔をして買いに行く事が出来ないのです。 →ranking

 それに比べて商品市場ですが、世界中で猛暑となり、異常気象だと連日メディアが報道しているので、それが穀物の生産に大きく影響するという認識につながるのは自然な流れでありますし、こうして分かりやすい材料は投機マネーの格好の獲物という事になります。

 農作物は今日作って明日出荷という訳には行きませんので、収穫量が減るとなれば当面この流れは続くことでしょうし、小麦がS高とはいえ、二年前のピーク時の半値付近であります。今は相当マネーがばらかまれておりますし、下手をすれば二年前の水準は突破してきてしまうかも知れません。

 せめてもの救いはこの円高で、こうして値上がりしていても我々の食卓には2年前ほどの影響はないと見ますが、明らかに先高感は強まります。これから先の事を考えると、そろそろ何らかのアクションが必要な時と言えるでしょう。10日にFOMCがあり、そこに注目が集まっている様ですが、同日の日銀政策決定会合の方が重要なのではなかろうかと私は考えております。

 色々な意味で、変革の時は近いと感じております。

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