金融庁は29日、インサイダー取引をしたとして医療法人職員に対して40万円の課徴金を支払うように命じました。不動産販売の総和地所(上場廃止)が増資するとの重要情報を知人から入手し、同社がこの増資計画を発表する前に同社株を購入していたという事でした。

 さて、このインサイダー事件ですが、新聞記事からはどの程度の知人かが伝えられていないのですが、こんなものまでインサイダー取引としてまうとしたら、それこそ逮捕者は山のように出てきてしまうでしょう。もちろん本気で調べる気があるのならという事になりますが、これは氷山の一角どころか、アリの穴程度の話でありましょう。小さな穴からは想像出来ないほど奥は暗く深いのです。

 ただ、ちょっと冷静にこの事件を見て頂きたいのですが、もはや再起不能に近い総和地所の増資計画を聞きつけて株を購入した訳ですが、下手をすれば増資の発表と共に暴落した可能性もありますし、その判断が正しかったかどうかは分からないのです。特に素人がインサイダー情報で売買をしようとしても、それが上手く行く可能性はそれ程高くはないのです。

 上場企業の役員など、要職に就いている方の多くはインサイダー情報を持っており、当然その友人や親戚などはそうした情報を利用する機会が多い訳ですが、株の世界はそんなに甘いものではなく、インサイダー情報を分析し損なって大損するケースも多数存在するのです。

 この様な小口の個人が関わるようなインサイダー取引などというものは特別取り締まる必要はないと思いますし、損をするリスクも考えると別にインサイダーで儲ける人が居たって構わないと思うぐらいです。

 しかし、インサイダーでもかなり問題になると思われるのが、どうにもならないぐらい大きな組織で行われているものです。例えば先日の帝国石油の巨額増資の直前に安値でカラ売りが大量に入った訳ですが、あれは明らかにインサイダーでありますし、大きな組織が関与した取引であるのは確かでありましょう。そのほかにも数えればきりがないほど大きなインサイダー取引と疑われるような取引があるのですが、村上氏の様に反社会的な行動を取ったりしない限りは逮捕されたりすることはなく、全ては闇の中という事になっているのです。

 今回のような小口のインサイダー取引は時々課徴金とか、逮捕とかの記事が出ますが、これは単に当局が働いているという事をアピールしているだけで、本当の悪の部分に切り込むつもりなどないのです。もし、本気で悪を殲滅したいと考えているならば、記憶に新しい帝国石油増資に絡むインサイダー取引に関わった人たちを逮捕すべきでありましょう。誰がカラ売りしたかは記録で残っているのですから、後は尋問すれば良いだけなのです。 →ranking

 正直言って、総和地所の取引でインサイダー取引があったとしても、誰も迷惑を被ったりはしていないと思いますし、迷惑を被ったとしても極少数であるでしょう。そもそも潰れそうな会社だったわけですから、何の問題もないと言っても過言ではないのです。

 しかし、帝国石油に関して言えば、225採用銘柄でもありますし、発表日はSQ算出日でもありました。こんなにも多くの人に迷惑をかける材料を、先に入手して大量にカラ売りするなどと言うのはあってはならない事ですが、こうした大きな犯罪はよほど目立たない限りはいつの間にやら闇に消え去るものです。

 なくそうと思ってもなくならないでしょうし、ある意味インサイダーも材料であります。問題はそうした情報を管理する当局に絡んだインサイダー取引だけであるのではないでしょうか。こんなつまらない取り締まりに時間もカネも使う必要は全く感じません。誰もがおかしいと思うような事件を解決し、そうした事件が起こらないような状態になってから、こうした小さなインサイダー取引の取り締まりに動くならまだ納得も行きますが、今当局がやっている事は無駄だと感じるのは私だけでしょうかね・・・。

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