FRB議長のバーナンキ氏が、「経済は異例なほど不透明である」と発言したことにより、NY市場は下落に転じた訳ですが、今更何を言っているのだ?というのが正直な感想でありましたし、なぜにそんな発言に相場が影響されるのだろうか?と、非常に不思議でなりませんでした。

 そもそも不透明の代表は、FRBが民間から買い取ったゴミ同然のCDO(サブプライムローンを含む複合債権)の評価額を100%としている事であります。これは、売りに出したら値段が付かないほどに酷い状態になっているのですが、全てを買い取って、それを売りに出さなければ値下がりすることもないというだけの話であり、正直言ってまともな思考で実行出来るような事ではないのです。

 こうして、本来は比較的リスクの少ない米国債が中心だったFRBの金庫は、もはやジャンク債の保管庫といった感じになっており、確かにこれは異例なほどに不透明であるとは思いますが、これは一年以上前から実行されている事であり、今更そこにスポットを当てるのか?といった感じなのです。

 そもそもの話ですが、本来はリーマンショックが起こった時点で全て市場任せで精算させれば良かった話なのです。駄目なものは駄目と諦め、新しい芽が出てくるのを後押しするのが政府の仕事であり、新しい芽が出るまでの間のサポートに徹するべきだったのですが、公的注入という麻薬に手を出してしまったのです。

 麻薬の使用により、死ぬほどのダメージを負った世界経済は一時的に活性化しましたが、麻薬の使用を停止すればあっという間に痛みが襲いかかり、痛みに耐えかねて死亡となってしまう状態になっているのです。これでは夢も希望もない感じですが、もしかすると麻薬を使っている最中に瀕死の大ダメージが軽減され、もしかすると回復に向かうかも知れない・・・。そして、何とか麻薬中毒からも立ち直れるかも知れない・・・。 →ranking

 まあ、何とも頼りない話ではありますが、公的資金で経済を支えるという事はこういうことでありますし、回復に向かうまではそれなりに時間も必要なのです。問題発覚から一年少々で解決できる話ではなく、こんな半端なところで不透明も何もあったものではないのです。

 最終的にはこの借金は返せないと思いますし、返すためには少なくともインフレは必要となるでしょう。世界中にマネーが溢れている状態ですし、いずれはインフレが当然というような感じになるとは思いますが、今はまだその方向へ行くタイミングではないのではなかろうかと思うのです。

 故に、なぜにこのタイミングでバーナンキ氏は経済が異例なほど不透明だと発言したのでしょう?明日はユーロでストレステストの結果が発表される訳ですが、先行してあげれば怪しさも爆発となりますが、結果を見てから相場を上昇させたほうが自然とも言えるでしょう。

 上げる前には下げる・・・。いや、上げる前には下げさせる!でしょうか。今日は凄い買い材料が出ておりますが、なぜかこのバーナンキ発言による悪影響の方が強そうな気配となっております。買い方にとってのチャンスだと思いますけどね・・・。

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