分かりきっている材料を並べ、世界は不安の渦に飲み込まれました。世界各地で株価は軒並み急落し、特に景気先行指数を下方修正した中国株の下げは酷く、ほとんど暴落の状態でありました。

 先週末のサミットで、景気刺激と財政再建という相反する材料を、無理と知りつつもやるぞと言ってしまったツケとでも言いましょうか。我が国の首相が言い出しっぺではないとは思うのですが、実行できる可能性の低い、非常に高いハードルを設置してしまった為、市場が拒否反応を示した結果がこの相場の動きであるとも取れます。

 運用者としての話ですが、もはや継続的な上昇は見込みにくく、かと言っても下値もそれほど深くはない訳です。年金などの資金は売りで取るという訳には行きませんが、値幅さえあればその目的は達せる訳です。特にカラ売り自由自在のヘッジファンドなどにとっては、ボラが高まって値動きが荒くなってくれれば、優秀なプログラムが自動的に利益を出してくれるのです。

 一方で買いが主体の年金などの資金ですが、こちらはカラ売りという手段がありませんから、安ければ買って、高ければ売るという事しかできないのです。この様な上にも行けないし、下も限定的というような相場においては、非常に不利な状況にあるのですが、唯一の強みとしては政府に近い存在であるという事でしょうか。株価上昇による運用成績の向上は難しいとしても、次に出てくる悪材料のタイミングは把握出来る可能性が高いのですから、値幅がないとしてもそのタイミングさえつかめれば、なんとかならなくもないといった感じでしょうか。

 6月末は米の年金ファンドの中間決算でありますし、ここで株価が急落するというシナリオは考えにくかったのですが、いつも出てくる悪材料は政府系であり、上手く回転させているとするならば、目先の中間決算の為に株価が必要と言うこともないという見方も出来なくもありません。ここまで株価が崩れた状態で中間決算を迎えるのは非常に危険とは思うのですが、おそらくは計算済みという事でありましょう。

 市場が非常に弱気になっているため、今週末の米雇用統計が9.7%から10%程度まで悪化するのではないかという見通しに対し、非常に過敏なコメントが出ております。失業率が10%にもなったら、大変なことになり、株価はクラッシュするかも知れないとか、それはそれは弱気の塊のようなコメントが多く見えます。 →ranking

 しかし、考えても見てください。9.7%が10%になったからといって、それがどうだというのでしょう?悪いのに変わりはない訳ですし、今更どうこう言うレベルの話ではないかと思うのです。もしかしたら、今週末のこの材料が一番くらい局面なのかな?という気はしますが、この材料で売るかどうかは政府のさじ加減一つでありましょう。何せ株価が下がって一番困るのは、民間の借金を肩代わりした各国の政府なのです。

 今まで悪い事に目をつぶり続けてきた訳ですし、今のやり方では株価は止められないのは明らかなのです。というよりも、今は単に下げの局面を演出しているに過ぎず、今度は上げの局面を演出するようになるはずなのです。下げている時に右往左往しても始まりませんし、ここは腰を据えて買いの目でこの相場を見ていくべきではないでしょうか。

 技術が試される相場というよりも、精神が試される相場とでも言いましょうか。まあ、これだけ弱気の意見が多ければ、そろそろ底ではないでしょうか。一緒に弱気になっていては相場で勝利するのは不可能であります。

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