ギリシャの財政危機が世界の株式市場に冷や水を浴びせかけている状態でしたが、ユーロ圏とIMFからの出資で目先ではありますがギリシャは危機を脱する事となるでしょう。これで、とりあえずは危機を回避出来る事となるはずですが、問題は市場がギリシャの報道を見て不安を感じているという事です。去年は年間のスト件数が1000件を超えており、完全にストが日常化している国なのです。そして、労組の要求を呑み続けてきた同国の財政は膨張の一途をたどり、こうして破綻状態を迎える事となったのです。お金を出す方も不安になって当然ですが、既にギリシャ国債を抱え込んでいるユーロ圏にとっては、支援しない訳には行かないというのが現状であると言えます。

 本来ならば、こんな国には見切りをつけてデフォルトにしてしまうべきなのです。損失を確定させ、これ以上被害を広げない様に協力していくべきと思うのですが、ユーロが取った方針は「痛みはみんなで分かち合おう」という事となりました。今回の融資決定で、ギリシャ問題はユーロ問題へと拡大してしまったのです。

 そして、これから問題になってくるのは、財政規模が何倍も大きいイタリアやポルトガルなども、同じように財政危機であるという事です。そして、もしもギリシャ以外にも粉飾決算があったとするならば、それはもう取り返しの付かない事態に発展してしまう事でしょう。こう考えていくととても株など買える雰囲気ではない訳ですが、少なくとも危機に対しては皆で強調して取り組むという姿勢は見えた訳です。最終的には取り返しの付かない事態に発展するとしても、当面の危機は先送りされたと見て良いはずです。

 確かにギリシャには目立った産業はない訳ですが、少なくとも素晴らしい観光資源は持っている訳ですから、身の振り方さえ整えれば食えない国ではないはずなのです。ストを起こしている人たちも、世界の人々同様にテレビを見て世界から自分たちがどんな評価を受けているのかも分かり始めているでしょう。確かに理不尽な給料カットなどはあるにしても、財政がパンク状態であるのは確かなのですから、少しはこんな状態も落ち着き始めるのではないでしょうか。

 ただ、もしかしたら想像以上にギリシャは腐っている可能性もあるので、予想外に混乱が長引く可能性もないとも言い切れません。そうなってくると、このギリシャ支援は無意味という答えになってしまい、相場もそれを織り込むように下げる事となってしまうでしょう。こうして考えると非常に難しい状態であるとは思うのですが、支援を決めた直後にも株価が下げ止まらないという失態は起こり得ないかとも思いますので、こうして悪い材料が出て市場心理が冷えている時は買いで対処という事になるのではないでしょうか。

 しかし、ユーロ圏の支援基金が8兆円前後で調整というニュースも出ているのですが、どう考えてもゼロが一つ足りないのではないでしょうか。これからイタリアなどがおかしくなれば、8兆円程度で済むはずもなく、ギリシャ程度を支援するのは何とかなるとしても、ちょっと額が足りなすぎるとしかいいようがありません。これはサブプライムショックの時に、危機の始まりの時に出された損失額が何十倍にも膨らんでいった時の事を思い起こさせます。8兆円ごときで解決する問題ではないと認識する日も、そう遠くはないように思えてなりません。 →ranking

 最終的には何をやろうと無駄としかいいようがなく、全ては崩壊へ向かって動いていると認識して良いとは思うのですが、未だその時ではないのでしょう。下落への備えは常にしておくべきではありますが、その時が来るまでは何度かこうした危機が襲ってくる事でしょう。そして、襲ってくる危機の大きさを読み解き、下落に備えていた分をどうするのかを検討し、本物ではないとしたら買い戻し、次の備えをするような形となります。

 先週末の話ですが、前場の終わりにこの下げは本物ではないと感じ、後場には上昇に備えた動きに切り替えました。この判断に至る過程はまた別の機会に書いていきたいと思いますが、そうした判断をするのは実はそれほど難しい事ではありません。難しいのは、そう判断し、その判断の通りに行動する事であります。よほど見通しに自信を持たねば難しい事ではあると思いますが、ある程度の損失を覚悟したりしなければなりません。ただ、本当に利益の出せる投資家というのは、こうした局面で大胆に行動出来る人だけではなかろうかと思ったりもします。

 相場の世界というものは、皆と同じ行動を取っていても上手くいかない様になっているのです。皆がどんな行動を取っているのかを冷静に見極めるのが難しいところでもあるのですけどね・・・。相場を冷静に観察し、勝利をつかみ取っていきましょう!

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