先週末、米SECはゴールドマンサックスに対し、サブプライムの開示を怠り、投資家に重要情報を開示しなかったとして証券詐欺罪で訴追したと発表しました。この問題はリーマン破綻のころから言われている事であり、背景にあるのが相場でありますから、明らかにおかしいとしても勝訴出来る可能性はそれ程高くない訳で、正直言って泣き寝入りになるのだろうという思いでこの問題を見ていたのですが、事態は急展開という事になってきました。

 この問題をおさらいしておきたいのですが、ゴールドマンが販売していた複合債券(CDO)の中身は、AAAの高格付けの債券の中に問題ありのサブプライム債券を混ぜ込んだ物であったのですが、その中身を管理していたのはポールソン氏であり、それが最終的にどんな問題を引き起こすかを分かっていたはずなのです。

 そして、その毒入りCDOを世界中にに売りつけながら、様々な会社の倒産保険を購入していたのです。そして、思惑通りにサブプライム問題が発覚し、リーマンは破綻し、ファニーもフレディも倒産状態へと追い込まれた訳ですが、それらの倒産保険を扱っていたAIGもまた保険を払いきれずに破綻状態になったのです。

 本当に酷い話ではありますが、下がるかどうかは相場次第であるというのがゴールドマンの見解でありますし、これらの販売先は個人ではなくプロであり、何が混ざっているかしっかり確認しないプロが悪いというのが言い分です。プロVSプロならどんな騙しもありなのでしょうかね・・・。ただ、自由の国アメリカでありますし、何せポールソン絡みですから、私はこの問題は棚上げになるものだとばかり思っておりました。これを立証するのは非常に困難でありましょうし、だからこそ問題発生から長い期間こうして表に出てきていなかったのですが、事もあろうにこんな時になってこの問題を掘り下げに掛かってきたのです。

 正直言ってここまで相場が上昇して来た背景は、あくまでも政府主導の見せ掛けだけの作られた相場であり、民需につながるかどうかはまだまだ分からない微妙な上昇であり、その腰は弱くもろいと見て良いはずです。本来ならば、しっかりと民需が回復軌道に乗ってから、こうした問題は片付けて行くべきだと思うのですが、今、この高い水準で手をつけてきたという事は、いったい何を意味するというのでしょうか?

 NYの動きを見ていると、この訴追が発表される前から銀行株が急落しており、明らかにインサイダーと思われる売りが始まっておりましたし、同問題はゴールドマンだけで止まるはずもなく、モルガンなどの投資銀行にも及ぶ話でありますので、売り準備は整った!という事なのかも知れません。

 ただ、潜在的には1000ドルも2000ドルも下がって行く可能性のある材料なので、NYの125ドル安というのは信じられないぐらい軽微な下げであり、カネ余りがこの悪材料を弱めているのか?それとも、この問題はこれ以上拡大させないという暗黙の了解があるのか?とにかく潜在的な破壊力が大きいと思われる材料ですが、扱い方が良ければそれ程問題にならずに終る可能性もあるのです。

 さて、当局の狙いはどこなのでしょう!?現時点では予想は出来ても行動できるほどの確信は得られませんので、ここで出来るのはポジションを軽くして様子を見る事位でしょうか。何が起こってもおかしくはありませんが、とりあえず相場が暴騰して行くことだけはなさそうですし、上げたとしても上値は限られている感じではないでしょうか。とても夢多き相場とは思えませんので、現実的な判断をして行くのが一番ではなかろうかと思います。

 ゴールドマン問題は、事を荒立てれば本当に悲惨な材料にもなるので、今後の展開を冷静に見極めて行きたいところです。

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