いわゆるCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)と呼ばれる国債のデフォルトを保証する債権について、日銀がリポートをまとめました。日米英は取引が少なく、投機筋など少数の市場参加者の動向に左右されやすい為、保証料が国債利回りと連動しづらいと分析。CDSを各国の財政リスクを見る材料にする参加者も多いが、保証料と財政リスクは強い相関を常に確認できるわけではないと指摘しました。

 一般投資家に売買される商品ではありませんし、私たちにはあまり関係なさそうである話ですが、米のリーマンショックでAIGの倒産騒ぎの原因となったのは、リーマンを対象にしたCDSなのです。リーマンが破綻しただけでその保証料が払えずに破綻に追い込まれているのですから、仮にギリシャが破綻するとなった時に、その保証料を本当に支払う事はできるのでしょうか?

 また、更に財政規模の大きな日本が破綻となった時、それを対象としたCDSを持っていれば、その損失は補償されるのでしょうか?これは、どう考えても無理としか言い様がなく、CDSとは破綻しそうだけど破綻はしないというのが前提の商品であるのです。

 どう考えてもその存在自体がおかしいのです。そもそも国家が破綻した時に、そのリスクを保険会社が保証するなどという事は不可能なのです。これは規制して然るべきものなのですが、保険会社にとってはドル箱商品でもありますし、息の掛かった政治家はこれを規制するはずもないのです。

 また、破綻しそうなギリシャの国債に応札があるのは、こうしたCDSがあるからともいえます。CDSがなければ既にギリシャ国債の利回りは10%を越えていてもおかしくはなく、支援しようもない悲惨な状況に置かれていた事でしょう。保険でありますし、悪い面だけではないので、こうした面が規制をかけさせない要因であったりするといえるでしょう。

 日銀はCDSについてのリポートを真剣に分析して導き出したのかもしれませんが、そもそもその保証を本当に出来るのか?という金融検査をすべきなのです。どう考えても支払い原資はないはずですからね・・・。

 しかし、リーマンの破綻から2年ですが、ここまで世界中で本当に巨額の財政出動が実行されてきました。株価も景気も上向いてきてるのは事実ですが、借金は残ったままなのです。この借金は返さなくて良いとなれば、景気は一気に成長モードに入るかもしれませんが、そんな訳には行かないのが実情です。借金は返さなくてはならないのです・・・。

 ただ、今の相場には借金には目を向けるなという暗黙の了解がある様で、誰もこのことに関しては無関心なのです。世界は借金をし始めたばかりだから気付かないのでしょうか・・・。我々は20年もこんな借金生活をし、やっと事の重大さに気付き始めている状態ですし、やはり危機感が出るまでには相当の時間が必要なのかもしれません。

 ザックリではありますが、日本に残っている個人の金融資産は1000兆円といわれており、この20年の間に国の借金は900兆円を目前にするところまで上昇して来ました。例え1000兆円までは大丈夫!といわれたとしても、あと何年持つというのでしょう?その間に世界景気は回復し、日本は輸出が飛躍的に伸びるでしょうか?基本的には殆どの先進国が借金漬けの状態になっており、なかなか難しいとしか言い様がありません。

 中印の発展が目覚しく、これが世界景気を牽引するとの見方もありますが、基本的には金融緩和が作り出した好景気であり、バブルの発生懸念から引き締めを余儀なくされるのも時間の問題なのです。発端はリーマンショックでありますが、そもそもは支払不能の保険であるCDSがもたらしたショックでもあるのです。

 今、あれもやりたいし、これもやりたいと次々と予算をつけて行っておりますが、もう一度立ち止まって考えるべきです。それは借金をしてまでする事か?と。今のところ日本のCDSの価格からは破綻リスクは見えてきませんが、政治がこのままでは確実にその信用は揺らいで行くこととなるでしょう。

 どうか、本当に手の打ち様がなくなる前に、何とか真剣に未来を考えてくれる政治家に立ち上がっていただきたい。そして、ダメな物はダメと認識し、子孫に迷惑をかけない国政をして欲しいと思います。

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