今、ソブリンリスクの代表格と言えば、それは間違いなくギリシャでしょう。目先は独仏IMFの支援がありそう・・・という事で落ち着いておりますが、先日の国債発行は不調に終っておりますし、落ち着いているというだけで危機が去ったとは言い難い状況かと思います。

 ギリシャのパパンドレウ首相は、破綻リスクを証券化したCDSがギリシャを苦しめている!CDSが悪の根源だと言い放っておりますが、自国の不正会計につけ込まれた結果であり、単にCDSが悪いとは言えないはずなのですし、そもそも信用力の低いギリシャの国債は、CDSという保険があるからこそ売れるのであって、CDSがなければギリシャ国債など売れるわけもないのです。自国の放漫財政を棚に上げて、CDSを規制しろというのは完全にお門違いとしか言い様がありません。

 もし、本当にCDSのみで売り仕掛けがあるとするならば、日本もまたそうした危険に晒される訳でありますし、危機を回避する為に作られたCDSが世界を破滅させるきっかけになってしまうという事に成りますので、確かにある程度の規制は必要なのも事実かとは思いますし、だからこそギリシャの戯言で終らずに、こうして我々が目にする意見になるのでしょう。基本的には嘘さえなければCDSは有効に機能するはずですし、規制を・・・というよりも、健全な会計を!の方が大切であるといえます。

 よって、CDSは有効であると言いたいところではあるのですが、そもそもCDSとはどこまで有効なのでしょうか?リーマンショックは皆様にも記憶に新しい所かと思いますが、リーマンを対象にした倒産保険であるCDSが、リーマン破綻にによって支払われる事となったのですが、それを発行していた保険会社であるAIGはその保険を払いきれずに破綻となってしまったのです。

 ・・・おかしいと思いませんか?破綻したら保険を支払うというCDSが、実際に破綻したら支払い原資がないと言う話になるのです。リーマンと言う巨大銀行ではありましたが、あくまでも民間銀行であります。たかが民間銀行一行の破綻にも対応出来ないCDSの対象は、企業に止まらず、国の発行する国債にも及んでいるのです。

 もし、例えば日本がデフォルトになったとします。日本国債のCDSは0.6%位ですから、1億円分の国債を買っていたとするならば、60万円分のCDSを買えば、破綻した時に60万円で1億円を保証してくれるのです。発行総額が何百兆円にもなっている日本国債のCDSを持っている人は、本当にその保険金を支払ってもらえるのでしょうか?リーマン如きが潰れてもその支払いは困難になっているのです。国家の破綻にそれが付いていけるとはとても思えません。

 というか、リーマンショックでCDS自体がおかしいという事にならない方がどうかしているのです。単にジャンク債を売るために開発したイカサマ商品としか言い様がなく、少なくともリーマン以降は完全に見直されなくてはならない商品のはずなのです。

 ただ、本当に規制したりすれば、確実にギリシャの国債に入札する人は居なくなるはずですし、財政事情が厳しい国ほどあっという間に寿命を向かえる事になるでしょう。日本はまだ国民がしっかり貯金をしているからもっておりますが、その貯蓄も切り崩される一方なのです。こんな状況でどんな未来があるというのでしょうか?

 確かに株価は上昇しておりますし、株価の上昇は景気も回復させて行く事でしょう。しかし、その影で上昇を支えている保険であるCDSは、相変わらずイカサマを続けているのです。いわば、死なない事を条件にしている生命保険であり、本当にどうにもならない最悪の商品なのです。

 しかし、現時点でここにメスを入れる人は居ません・・・。見て見ぬふりがどこまで続くのでしょうか?おそらく、次に大きな破綻が出るまでは、基本的には無視が続くでしょう。これを詐欺商品と呼ばずに何と呼んだら良いのかは分かりませんが、今の相場の上昇はそうした詐欺商品に支えられていると言うのは紛れもない事実です。

 詐欺を基本とした上昇相場は取り損ねましたが、詐欺がどこまで続くかというのは、仕手株が何処まで上昇するかを予想するのと一緒で不可能な話なのです。今の相場は、世界中でお金をばら撒いた世界金融仕手株相場みたいなものです。しかも、嘘や騙しが溢れているので、これを仕手化しているという表現以外にどんな物があるというのでしょうか。まあ、今はこのバブル的仕手株相場で踊った者勝ちの状態ではありますが、攻めて踊り方だけは間違わないようにしたいところです。

 もし、踊り方を間違ったと思ったら、とにかく踊りだけでも変えるべきです。ただし、必ずどこかで大変大きな転換が起こるはずですので、常に周りを見渡しながらその踊りを楽しむべきでしょう。本気になって踊ったら大変なことになる可能性が高いと認識すべきです。

 とりあずですが、私は世界の嘘が見えておりますので、これらを見てみぬふりは出来ません。誰が何と言おうと、王様は裸なのです。何時誰が声を上げるか?私が声を上げても誰も見向きもしませんが、いずれ誰か力のある人が声を上げるはずです。そして、その時相場は古巣に帰るどころか、新の底を探す事になるのではないでしょうか。

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