では、何故にここで引き上げを実行したのでしょうか?少なくとも景気回復を睨んだ引き上げではないと思うのですが、おそらくは来週の米国債への入札を睨んだ引き上げなのではないか?そんな気はしなくもありません。額が額だけにこのままでは入札が不調に終るという観測が出たのかもしれません。
もし、この予測が当たっているとするならば、目先はともかく相当厳しい状態に陥るはずです。何せ国債の発行は来週で終わりという訳ではなく、今後も続いて行く予定なのですし、発行が増えれば増えるほどに利払いは増加して行くのです。何処かで市場の不満が爆発すれば国債の暴落につながりかねず、一気にピンチになってしまう事でしょう。
東京市場の株価(9:30現在)を見ていると、米の公定歩合の引き上げがドル高を作り出しているので、この円安を好機と見た買いが入っているためか、株価はしっかりの動きとなっておりますが、そんなに楽観的な状況ではない様に思えてなりません。中国もまた金融引き締めに動いている訳ですし、この週末から週明けにかけては波乱の様相と見るべきではないでしょうか。
ただ、これはあくまでも推測に過ぎず、実際には様子を伺って行くほかはないのですが、株で利益を出そうと思うならば、上か下かどちらかに方向を決めて行動するしかないのです。私が見ているのは・・・なので、ひたすらその方向を向いて行動して行くだけですが、これが正しいかどうかは分かりません。正しければ大きな利益を手にするでしょうし、間違っていれば大きな損失となることでしょう。しかし、株で利益を得ようというのであれば、当然そこにはリスクが存在している事になるのです。
出口戦略などないと書き続けてきたので、ある意味言い訳の様にもなってしまいますが、私はこの公定歩合の引き上げは決して出口などではなく、深みに嵌った瞬間ではないかと思うのです。答えが見えるのはもう少し先かと思いますが、ここから景気も株価も回復して行くという可能性は非常に低くなったのではないでしょうか。
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