ただ、騰がっていないだけで、売られているというほどでもありませんので、しっかりしているとも言えます。
銀行株が買われた要因は日銀の政策転換思惑です。
流石に150円を超える円安は日銀としても容認できないのでしょう。
これまで日銀は確実な2%のインフレを目標にしてきていましたが、インフレが目標を超えても確信が持てない・・・と言いながら利上げを見送ってきました。
利上げをしない理由は日銀が債務超過に至るから・・・など色々言われていますが、真相は分かりません。
ただ、主要各国が利上げでインフレ潰しをしているのを横目にほぼ何もせずにインフレを放置していたわけです。
結果として主要各国と金利差が大きくなり、これが円安を招いたと言えるのですが、ここまで放置しておいての方針転換は遅きに失した感があります。
米国は更なる利上げも示唆されていますが、あっても後1、2回でしょう。
その後は景気が悪くなれば利下げとするでしょう。
その時に日銀は利下げできる余力がないのです。
今度は円高が止められなくなる可能性が出てくるので、これは日本株にとって非常に都合が悪いと言えます。
まあ、急激でなければ問題はないのです。

極端なことを言えば、為替は50円でも200円でも良いと思います。
問題は、値動きが安定しているかどうかなのです。
通貨の価値が上に下にと荒れれば荒れるほどに、余計な損害が生まれるのです。
値動きはあまり荒っぽくない方が良いし、荒っぽくならないようにするのが日銀の仕事だと思うのですけどね。
輸出企業ベースで考えれば、想定レートよりも円安になれば増収要因になりますが、円高になれば減収要因です。
投資家はこうした動きを利用して利益を狙うわけですが、為替は安定的で、単に業績だけで予想する方が楽ですし、リスクも小さくなります。
企業だって大きな動きは望まないと思いますし、そうなって欲しいものですが、実際はそんなに甘くはないのです。
ただ、それが日銀の判断ミスで生まれているとしたら、ちょっと面白くありません。
日銀はYCCの撤廃はすると思いますが、どのタイミングで利上げに踏み切るでしょうか。
これ以上無駄に円安にならないようにしっかりした政策を望みたいです。
後は、完全に出遅れた利上げになるのですが、相場に大きな影響が出るかどうかは米国次第でもあります。
米が利下げを急がなくてはならないような状況に至れば、相場は大混乱となる可能性が高い。
中国の問題もありますし、これからも色々と観察しながら警戒を続けなくてはなりません。
難しい状態ですが、方向性の確認と時間軸をしっかり見ていきたいと思っているところです。
米が利下げになったとしても、長い年月をかけてじっくりとなら何の問題もないのですから・・・。
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