原因の話をしていくと長くなるので割愛しますが、とにかくSVBの破綻はFRBによる急激な金利引き上げの代償です。
FRBはいずれこうしたことが起こることを承知で利上げをしていたはずですからね。
要するに、結果の分かっていたチキンレースをしていたことになります。
しかしまあ、FRBも気の毒です。
利上げせざるを得なくなった原因を箇条書きすると
・行きすぎたESG
・コロナによってばら撒きすぎた放漫財政
・中国の超巨大不動産バブルの崩壊
・資源高で潤い暴走するロシア
何度も書いてきたことですが、決して自然発生的な好景気によるインフレではないのです。
解決策は間違った政策の修正とばら撒いた金の回収です。
ただ、本当に色々と複雑に絡み合っているので、解決に向かうかは分かりません。
まあ、欧州勢は間違いに気付き始めており、とりあえずEV政策は修正され始めています。
詳しくは今朝のメンバー専用レポートで解説しています。
問題は色々あるのですが、要するに利上げしすぎて銀行が苦しくなったのです。
普通に考えれば、利上げすれば銀行は金利収入が増えるのですが、問題は利上げのペースです。
今回の問題は、FRBの急激な利上げの影響が発端で、銀行が大量に保有していた国債の価値が下がったために起こっています。
高金利を求めて預金者がMMFに資金移動などをしたため、引き出しが殺到したら、銀行は国債を満期まで持たずにロスカットせざるを得なくなったわけです。
国債は満期まで持っていれば損はないのですが、その国債を買っている資金は預金者のものですからね。
これが流出してしまったので、損しなくて良いのに、損をするということになるわけです。
利上げが緩やかなら良かったのですが、短期間で急激に利上げしたので、どうにもならなくなったということが問題だったと言えます。
まあ、インフレの原因はFRBの責任ではありませんし、多くはバイデン民主党の超バラマキの結果です。

とは言え、FRBも政府と一蓮托生ですからね。
これだけバラマキをやって、結果として出たインフレを利上げで潰そうというのが、そもそもの間違いです。
結果は分かりませんが、現時点では金融危機に発展する可能性もある状態と言えます。
ただ、流石に金融危機まで行くと困るので、FRBは利上げしつつも、それ以上の緩和策も実施しています。
今は警戒しながら見ていくしかありません。
ちなみに、リーマンショックと同じようになるとは思いませんが、リーマンブラザーズが経営破綻してからS&P500が底打ちするまで1年半かかり、その間の下落は58%にも及びました。
まさに地獄の相場でしたし、そうならないように整備されてきたのが今の金融業界です。
ただ、欧州勢の中国投資がかなりやばいと言えます。
中国は当分立ち直れないでしょうからね・・・。
ドイツ銀行はドイツ政府かECBに助けてもらうしかないでしょう。
潰せば金融危機確定ですからね。
破綻は回避不能だと思うので、注目すべき点は救済のタイミングでしょう。
どうせ助からないのだから、さっさと助けて不良部分を切り捨てるしかないでしょう。
しかし、なかなか救済のカードは切られないと思いますし、それまでの間はどこまで行っても落ち着かない相場が続くと見ています。
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