状況的に致し方ない部分もあるのですが、それにしても何故ここで?とは思いました。
どう考えてもやるなら半年前で、ここでの政策転換はナンセンスと言わざるを得ません。
結局、日銀のインフレ目標である2%を遥かに超えるインフレに見舞われているので、日銀としては適正なインフレ水準まで戻す必要があるのです。
ですから、金融は引き締めに動かざるを得ないのですし、引き締めの判断自体は正しいと思います。
ただ、どう考えてもタイミングがおかしいのです。
こういう判断は為替がどんどん円安になっていっている状態の時に、それ以上円安にならないように調整するために行うべきであり、ピークアウトしてからやるからこういうショックが生まれるのです。
まあ、黒田が決めたというよりも、外圧だと思いますけどね。
多少、黒田を擁護するとすれば、今までは企業努力でインフレを抑えてきたが、既に抑えきれない水準までインフレが進み、これから本格的にインフレが消費者を直撃する状態だという事です。
それを前に、黒田が決断をした・・・。
まあ、企業努力を当て込んで企業を消耗させたとも言えますけどね。
とは言え、この円安で儲けていた企業もあるので、最初はそちらを優遇していたとも取れます。
真相を知る由もないのですが、何にしてもこれで異次元緩和は終わりと見たほうが無難でしょう。

ただ、ここで重要なのは、今のインフレの原因です。
根源は間違いなく行き過ぎたSDGsと米国の超バラマキ財政です。
そして、行き過ぎたSDGsの被害に気付いた欧米勢は大分態度を軟化させています。
米国では超バラマキを推進してきた民主党が下院選挙で惨敗していますし、上院も50議席どまりとなっているので、超バラマキは終わりでしょう。
日本もコロナを理由に超バラマキをやってきましたが、これも流石に終焉が近いと見ています。
この状態で過度のインフレが続くとは思えませんので、日銀は政策転換をしたと見て良いのですが、これ以上の引き締めに動く必要は出てこないのではないかとも思っています。
まあ、来春は原発を動かしていない地域で電気代が3割前後も上昇するので、この影響からインフレが広がる可能性もあり、実際に利上げをせざるを得なくなる可能性もあります。
ただ、世界的なインフレの波が終わるとするならば、それ程心配する事もないですし、そうなるのではないかと予想しています。
さて、何はともあれ昨日の黒田ショックで私が下した判断は「強気維持」でした。
このショックで売られたところで売る必要はなく、売られたところは「買い」としました。
むしろこうして強制的に売りが出されて色々すっきりする銘柄に期待したい相場です。
ですから、黒田ショック前よりも、今の方が期待感が大きい。
そんな風に考えているところです。
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