ですから、6月物はそれ程値下がりしていなかったのですが、6月物の取引が中心になった途端にこれも暴落しましたね。
WTIで一時、1バレル6ドル台まで下落し、現在は持ち直しているものの13ドル台です。
去年末は100ドル程度の動きだったのですから、この悲惨さがどれ程のものか・・・。
我々としては安いに越したことはありませんが、一体どこまでガソリンは安くなるのか?
ガソリン本体に対する率の問題もありますので、必ずしも同じ数字にはなりませんが、概ね税金だけで65円程取られるので、どんなに値下がりしても1リットル65円を下回る事は無いでしょう。
ちゃんと計算したら、もう少し安い値段もあるのかも知れませんが、本体価格が1円とか・・・流石にそこまでは安くならないでしょう。
まあ、それでもこの調子ならば1リットル90円前後は現実的にありそうな感じですね。
コロナが長引けば更なる下落も期待出来るかも知れません。
ただ、喜んでばかりもいられません。
商社などは大赤字でしょうし、国内企業でも大打撃を受けるところは出てきます。
そして、何より産油国が危ないです。
最低コストと言われるサウジでも原価と言われている、10ドルを切れば赤字です。
20ドルでも黒字かも知れませんが、それはあくまでも原油コストであり、他のコストは含まれていないはずです。
という事は、オイルマネーでバラマキ政策をやっているのですから、国の財政は破綻するのです。
コロナもいずれは終息するのですから、目先2年間耐えれば問題はないと思います。
王子達は巨万の富を蓄えているでしょうし、そう簡単に破綻はしないでしょうが、この2年を耐えられるのかどうかは私には分かりません。
まあ、サウジはともかくロシアはもっと厳しいはずです。
40ドルを割っていたら採算が合わないはずですからね・・・。
米のシェールは60ドル割れで採算が合わなくなるとも言われておりますが、米の場合は産油国であっても石油依存度は低いので大きな問題にはなりません。
サウジとロシアは持ちこたえられるのか?
全てはコロナ次第ですから、予想は非常に難しいです。

ところで、感染終息のためにあらゆる努力をして来たのが台湾で、おそらくは抑え込みに成功しております。
とりあえず、国民の命は守った形になりますが、貿易を再開しようにも他の多くの国が終息に至っていないので、簡単に貿易を再開することが出来ません。
欧米は感染拡大にブレーキはかかってきておりますが、多くが感染した事により免疫を手にしている国民は確実に増えております。
抗体検査でどれ程の国民が免疫を手にしているかが分かれば、似たような状態の国とは国交が正常化して行くでしょう。
しかし、先進的な措置で抑え込んだ国は免疫を手にしていないのです。
多くの国民が免疫を手にした国と、そうではない国。
今後どちらがリスクが高いでしょうか?
もちろん、国民の命を守るのは大事な事だと思います。
しかし、それがコロナ後の世界で問題となる可能性もあるのです。
先に苦しむか、それとも後で苦しむか?
ただこれだけのような気もしてしまう訳です。
ここで注目したいのが、昨日もお伝えしたブラジルの決断です。
ブラジルは「どうせ感染するのだから、みんな仕事をしよう!」です。
感染を恐れて殻に閉じこもるのと、感染を恐れず動き出すのと、どちらが良いのか?
その結果はまだ分からないのですが、確かにこのまま閉じこもっていても摩耗して行くだけの様には感じています。
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