特に目を引いたのは中国の経済指標が悪化していた点ですが、要するに米の攻撃が効いているという事だと思います。
そして、今の中国はこの経済悪化の解決策を完全に誤っています。
中国というのは輸出で食っている状態なのですが、それを関税で締めあげられているのです。
締めあげられている理由は明白で、簡単に言えばWTO違反であるという事です。
米は中国に対してWTOルールを順守しろと言っているだけであり、一つもおかしなことは言っていないのです。
ですから、中国が取るべき対応は、WTOルールを守るというだけの事なのですが、これをやったら中国の産業は壊滅しかねません。
壊滅しないまでも、大幅な減退は避けようもないのです。
避けられるとすれば、今まで稼ぎまくったカネを使って正常化に取り組む方法があるとは思うのですが、稼ぎまくった共産党幹部たちは国のためにカネを使おうとは思っていないようです。
そして、本来ならば米の正常な要求に応えていくしかないのですが、人民元を安く誘導して輸出産業を助けるという手段に出てしまいました。
確かにこれで輸出産業は一服出来るのですが、問題は中国の食料自給率が低い点です。
食料自給率が低いという事は、多くの食料を輸入に頼っているという事になるのですが、元が安くなれば当然輸入物価が上昇するので、人民の暮らしは苦しくなる訳です。
ただでさえ貧困率が高いのに、これ以上苦しめればどうなるか・・・。
更に悪いのは香港のデモです。
これは見ている限りの話ですが、政府が要求を呑むか、武力で鎮圧するしか手段がありません。
呑んだ場合は中国全土にこうした運動が広がる可能性が高いですし、武力で鎮圧しても反発の運動が広がるでしょう。
国際社会も黙っているはずがありません。
既に香港経済はマヒ状態に至っており、政府も動かざるを得なくなってきているのではないかと想像しておりますし、そろそろ大きな変化が起こるのではないかと思っています。
どんな変化であろうとも、このまま中国共産党が存続できるとは思えないのです。
これが存続できる可能性があるとすれば、米経済を揺さぶって米に妥協させる事ですが、果たしてそれは可能でしょうか?
中国当局はトランプさえ追い落とせばと考えている節があるようですが、残念ながら米ではレッドパージ、所謂赤狩りの状態になってきているようです。
ですから、トランプを追い落としても何ら状況は変わらない可能性が高いのです。
どう考えても中国は手詰まりであり、もう少し時間がかかっての崩壊かと思っていたのですが、時間の問題になってきているように感じているところです。
さて、株式市場はどこまでこの問題を織り込んでいるのか?
本当に感覚的ですが、その瞬間が訪れたとしても、それ程大きくは売られないところまで来ているような気はしております。
逆に悪材料出尽くしという事もあるかも知れません。
流石にそこまで行くか、行きそうな状況で日本政府も増税は出来ないと思いますし、劇的に流れが変化する可能性もあろうかと思っているところです。

地獄のような相場ではありますが、相場というものは「悲観の中で生まれる」ものなのです。
そして、どういう訳なのかは分からないのですが、多くの個人投資家は押し目買いが上手いのですが、その個人がここ最近の下げで買いを入れ始めているのです。
どこで聞いてもそんなに上手い個人はほとんどいないのですが、全体で見ると何故か上手いのですよね・・・。
過去の相場を思い出すと、大抵個人が調子に乗って高値を買いに来ると天井になっておりましたし、投げると底になっていた事が多かったように記憶しているのですが、ここ数年は全然違う感じがするのです。
まあ、今日の下げは私は買いだと判断しているのですが、多くの個人も買いだと判断している様ですし、ここでの買い判断には賛同したいと思っているところです。
買い残が急激に増え始めておりますが、まだまだ問題になる額ではありませんし、相場が盛り上がるためには買い残も必要と言えば必要なのですし、ここは素直に乗って行けば良いと思っているところです。
とは言え、明日は週末ですし、もう一度下値を探る動きはあるかも知れません。
また、織り込み済みの可能性もあるとはいえ、中国共産党が倒れれば思わぬ下落もあるかも知れません。
ですから、必ず買い下がれる余裕は持っておいて頂ければとは思っているところです。
もちろんですが、買えないまでも売らされなければ問題はないでしょう。
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