依然としてボックスの中で上にも下にも抜けて行きそうもない感じはしますし、ボックスの中では荒っぽい感じになってきておりますね。
先物の売買を中心にされている方にとっては、多くの場合は苦しいのではないでしょうか。
まあ、乱高下もうまく乗れれば爆益でありますが、なかなかこの情勢下でそこまでは上手くは行かないだろうと思っているところです。
また、相変わらずではあるのですが「押したら買って、上げたら空売りして」と活発な取引をしたい方からの225助言要請もあるのですが、私の方針は基本的に押し目買いであり、余程のことがなければ空売りは推奨いたしません。
先物の勝負は、本当に勝てる可能性が高いと思った時にだけやればいいのです。
毎日、毎日、ポジションを持って勝負しようとするから負けるのだと、何度も助言しているのですけどね・・・。
特に今の相場は本当に分かり難いです。
感覚的には見えておりますが、それにしても今は様子見が正解でしょう。

一番分かり難いのは、やはりトランプ氏による貿易戦争の勃発です。
貿易戦争に発展するとか言われていたのは、もう過去の話であり、既に貿易戦争は勃発したのです。
そして、この戦いの行方がどうなるのかが、世界の誰にも予想できていないのです。
もちろん私も予想できない事ですが、一つだけ確かだと思っているのは、米はこの貿易関税によって「デフレに引きずり降ろされる懸念」は後退するだろうということです。
関税を引き上げることにより、間違いなく物価は上がりますからね。
ただ、問題は需要増による物価上昇ではないので、今のままでは悪影響しかないでしょう。
日米欧の中央銀行総裁が20日に経済シンポジウムを開き、皆で話し合ったようですが、いくら中央銀行が資金供給をしても物価は上がらないとの認識で一致したようです。
物価の上昇は、確かにマネーがばらまかれれば、上がる部分はあるでしょう。
しかし、生産性がここまで向上して来てしまいますと、単にカネをばらまいただけではインフレにはならないのです。
必要なのは、仕事なのです。
確かに経済人が言っていることも分からなくもないのです。
例えば、インターネットや携帯電話の普及が進み、皆が欲しがるようなものが既に無くなった。
これも間違いではないのですが、次に皆が欲しがるものが出るまではデフレになるしかないのでしょうか?
世の中にはまだまだ足りないものが沢山あるではありませんか?
高度経済成長期に沢山作られた道路もトンネルも橋もボロボロになってきており、水道や下水道も老朽化していっている。
これを民間に何とかしろというのはおかしな話であり、これらは行政主導で行うべき事業ですが、これを行っていけば労働者は確実に利益を得るのです。
それはまあ、ゼネコン幹部はピンハネして儲けたりするでしょうし、面白くないことも多々起こるとは思いますが、確実に労働者は潤うのです。
流石にそろそろこの辺に気が付いてほしいと思うのですが、トランプ大統領はこの辺を分かっているのだと思います。
未だ実現しておりませんが、巨額のニューディール政策は、彼の公約ですし、これまでの行動からすると、これもまた実現してくるものと思うのです。
この政策が実行されれば、米は確実に今の景気を伸ばして行けるでしょうし、実現が難しかったインフレ目標も達成できるでしょう。
まあ、問題は所謂財政規律でありますが、米は他国に借金の状態ですからね。
しかし、何の勝算もなく実行するとは思えませんし、実行となれば勝算ありとなったということになるでしょう。
貿易戦争を仕掛けながらも、米国株は非常に堅調である理由は、この辺への期待もあるのではないか思いますが、全く付いて行けない日本は、情けないの一言です。
何故にここまで付いて行けないのか?
それは、やはり消費税増税への警戒感でしょうね。
米は大幅減税も実行しておりますし、とにかく景気に配慮した政策が多いですが、対外債務がない日本が増税に動くのですからね・・・。
国益よりも自分たちの省益しか考えていない官僚と、官僚の言いなりの無能な政治家・・・。
これでは株価も低迷して当たり前でしょう。
これまで2度の消費税増税の延期がなされましたが、その間も消費は鈍るばかりなのは、この影響が大きいのです。
誰もが増税を睨み、消費を細らせる。
ただこれだけのことです。
「もう増税はしません!」「公共工事もやります!」と米のように減税まではしなくとも、この二つだけで十分景気は上向くでしょうし、インフレ目標も達成していくでしょう。
今までバラマキを続けた日銀は、これでやっと正常化に向かえるのです。
増税ありきでは、いつまで経っても日銀の悩みは消えないでしょうけれども、ちょっと変えるだけで、日本の未来は明るくなるのです。
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