面白味がない相場で、なかなか話題も少ないのではありますが、面白くない理由の筆頭は日銀が下値を買い支えるETF買い入れ倍増の材料であります。
確かに下値は限定的となったと思いますが、日銀が上値を買う可能性が低いので担保されているのは下値のみと言っても良いかと思います。
日銀にして見れば「下値は守ってやるから上値を買える様に政策をしっかりやれ!」となるのかも知れませんが、右も左も既得権益の塊で、これに手を付ける気配は薄いと言えます。
ちょっと目立ったのは民泊の認可で、7日以上連泊でなければ認めないとしていたのを2日以上の連泊に引き下げる様ですから、これは大分切り込んだかな?とも思うのですが、こうして目立つものを一つ取り上げて、五万とある既得権は隠し通すのはいつもの手段と言ったところでしょうか。
まあ、なんでも開放すれば良い訳ではなく、なんでも自由にすれば良い訳ではありませんが、いつも目立つものを前面に出して失敗させてみたりもします。
例えばタクシーの参入自由化ですが、台数制限がなくなったために一部の地域でタクシーが溢れかえり、本当に商売ができなくなるという悲惨な状況が生まれてしまいました。
放置すればいずれ淘汰されて行くのですし、タクシー料金も下がって良いなとも思うのですが、人の命を預かる仕事が過度の競争に飲み込まれるのはどうかと思うところです。
こうして既得権を手放す様に見せて、その害が社会問題ともなれば、社会も「構造改革を!」とは言いにくくなりますし、言いにくくさせるのが手口という事になります。
本来、誰がこんな面白くない相場にしたのか?でありますが、税の問題やら、システムの問題やら、監督官庁の問題やら、数え上げればきりがない話なのですが、大元にあるのは景気が悪いことが問題であるのです。
そして、何故に景気が悪いのか?でありますが、これは消費が落ち込んでいるからに他ならず、円高だからではないのです。
では、何故に景気が落ち込んでいるのか?でありますが、これは何度も言うように、消費税を増税したからに他ならないのですし、働き手が足りないと叫んで実質的に外国人をどんどん招き入れている結果に過ぎません。
これらを打開するために、TPPはGDPを押し上げるので、TPPは是が非でも推し進めなくてはならないとか、未だに内閣の重鎮たちが随所でコメントを出しておりますが、本当に愚かな話です。
元々TPPはオバマ大統領が持ち掛けた話ですが、当然これはオバマのスポンサーが言わせたに過ぎません。
ところが、スポンサーにとっては儲かる話でも、多くの米国民には何のメリットもない。
これに気付いた米国民はTPPに大反対で、民主党のヒラリー氏、争っていたサンダース氏、共和党のトランプ氏の全員がTPPに反対を唱えているのです。
という事は、今後誰が大統領になろうとも、米国はTPPに反対なのです。
持ち掛けてきたのが米でありますので「バカも休み休み言え!」と言いたくなる気持ちもありますが、米が「TPP?なにそれ?」と言ったら、日本は「ですよね・・・」としか言えないのです。
まあ、日本に利のある話ではありませんし、乗る必要など最初からなかったのですが、持ち掛けてきた米がこれほど変化しているですし、これは無かったことにしましょうとすれば良いだけの事です。
さて、底堅くなったと見てよい東京株式市場。
正確には底堅くなった日経225であり、逆に夢も希望も無くなった225とも言えますが、唯一希望があるのは材料株となります。
どうしてかと言いますと、株は投げが出なければ大きな上昇が得られないからでありますが、材料株には投げが出るのです。
投げが出た「あれ」は、これから面白くなると思いますし、色々な銘柄が動き出して行く事でしょう。
今は、甲子園、オリンピック、お盆と、株が盛り上がらない材料が揃ってしまっておりますが、これは全て通過してしまう材料です。
今は未だ低調ではありますが、お盆明け以降は面白みが増してくると思って見ているところです。
では、またお会い致しましょう。
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