FOMCは利上げに向かいそうな気配は見せたものの、予想通りの見送りで混乱なしでありましたし、これはこれで良いのですが、困った反応を示しているのは日本で、政府が事業規模28兆円で経済対策を打ち出すと予告したにも関わらず、相場は下落となっておりました。
詳細は分からないので、当たり前と言えば当たり前でもあるのですが、問題があるとすれば「サプライズ感のなさ」でありましょうか。
私の感覚では、金額的にはかなり頑張った方だと思うのですが、「やるぞ!やるぞ!」と掛け声をかけた状態でありましたから、既にマーケットの値踏みは終わっていたという事なのかも知れません。
とは言え、これだけの規模ならばいずれは反応してくるでしょうし、少なくとも叩き売りにくくはなったはずです。
この数字に甘えて日銀が日銀政策決定会合で追加緩和の見送りを決定すれば、目先は波乱要因となるかも知れませんが、あくまでも目先でありましょう。
何をすべきかは考えるまでもないことだとは思いますが、あまりに酷い反応でありますし、冷静に分析して行く必要はあろうかと思うところです。
さて、どうでも良い様な気もしますが、今朝の日経新聞1面で取り上げている、「事業規模28兆円」の副題で「経済対策現金給付1万5000円に」でありますが、公明党の働きによって1万円から増額だそうです。
目安は年収100万円以下の単身者が対象との事ですが、何がありがたいのかさっぱり分かりませんね。
月額ならちょっとありがたい気がしますが、年ですからね・・・。
100万円の収入がある人で1.5%の給付ですから、消費税増税の影響すらカバーできていません。
首相は大胆な経済対策を!としていましたが、これのどこが大胆なのでしょうか?
そもそも、経済の低迷を世界経済のせいにしているのですが、日本経済がおかしくなったのは消費税を増税した時からに他ならないのです。
消費税増税で5兆円の税収増があったらしいですが、今回の財政出動の方が高くついているのです。
何度も何度も書いてきておりますが、消費が低迷しているのが問題なのですから、消費を活性化させれば良いのです。
そして、消費が低迷している最大の原因が消費税である事は、火を見るよりも明らかであるのです。
GDPの8割を占める庶民の生活は、中国や欧州経済がどうなろうとほとんど関係がないのです。
投資の加速だとか言いながら、なんでもカネに変えるような政策ばかりで、なんでも外資に売りたい様ですが、こんな調子で政治をやられると、いずれ日本の資産は日本のものではなくなってしまうでしょう。
国民はその辺にそろそろ気付かなくてはならないのではないかと思うところです。
とは言え、魑魅魍魎の巣食う株式市場で活動している私も、またろくな人間ではない様にも思いますが、企業価値の下落を益にしようと考えたりはしませんし、価値あるものを外資に売りさばこうとしている訳でもなく、価値あるものを国内の投資家の皆様にご紹介し、利益を得て頂き、その利益をまた国内に循環させて欲しいと願って活動しているつもりです。
この思いがどこまで伝わっているかは分かりませんが、少なくとも多くの政治家や官僚連中の様に、自分だけ利益を得られれば良いとは全く考えていません。
日本の政治は本当に酷い状態にあると感じておりますが、我々投資家だけでも情報を生かして利益を得て、世に還元して行ければなと願っているところです。
どこかに「アベノミクス再始動」なんて記事がありましたが、そもそも失敗して止まったものを再始動しても失敗するだけです。
失敗を失敗と認めない内は、良い結果が出るはずもないですからね。
まあ、そう考えると、相場も暗くなってしまいますが、明るい内に利益を得て行けば良いと思っているところです。
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