昨日、円高が進む為替市場に対し、野田財務大臣は「一方的に偏った動きだ。しっかりと市場動向を注視したい」と語り、「過度な変動や無秩序な動きがあれば、断固たる措置を執るという姿勢は変わらない」と述べました。

彼一人でこの円高をどうにか出来る訳ではなく、本当に困ったことであるならば政府一丸となって取り組まねばならないので、この発言にケチを付けても仕方がないとも思うのですが、あまりにナンセンスな発言を見過ごす訳にも行きません。

まず、「一方的に偏った動き」と言う事ですが、偏るからどちらかに価格が動く訳でありますので、この発言は全く意味がありません。そして、「市場動向を注視したい」と言う事ですが、財務大臣が市場動向を注視するのは常日頃当たり前にして頂きたい事であり、ここまで円高になってから言われても手遅れでしょう。

為替が81円台の頃に、既に円高に向かう可能性は高まっていましたし、そうした旨のレポートは書いてきましたので、多くの方はこの円高を予期して対応する事が出来ておりますが、ここまで来てから騒がれても意味はないと言えるでしょう。

そして、「過度な変動や無秩序な動きに対しては・・・」のところですが、単独で介入したところで効果が得られるのは1日か2日かと言ったところであり、円高になっているそもそもの原因を解決せねば何の意味もないのです。多くの企業が80円台は当たり前として構えていたのに、70円台に入ってくれば、企業も一時的にパニック状態になるのは明らかであるのです。おまけに個人のドル買いの投げも出てきますし、こうした動きが重なれば無秩序な動きになるのはしかたのない事なのです。

もちろん、そこにはヘッジファンドの仕掛けも絡んでくるでしょうし、大変な動きにはなるかと思いますが、そうした動きに対して力で対抗しようとしても無駄なのです。そもそもですが、どうして円高になっているのか?ここを解決しなくては、この円高を止めることは出来ないのです。

多くのエネルギーと素材を輸入に頼っている日本ですから、こうした原材料が高騰を続けているので、円高が悪と言い切ってはいけないと思いますし、円高なら円高を利用するべきであり、それを嘆いても良い事などありやしないのです。例えば、海外の企業を買収するだとか、工場を移転するだとか、やれる事は沢山あるのです。

そして、それが行きすぎれば円安になるのですし、ちゃんとバランスは取れるものなのです。それに対し、こんな口先で介入したところで、結局は日本は何も出来ないと見透かされるだけであるでしょう。82円位の時に、円高になりそうな気配を感じるが、こっちにも手があるとか、先読みしたコメントを出すならば、無秩序な動きを抑制出来たりするかも知れませんけどね・・・

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