金融庁は企業の公募増資に関連した不公正な取引を防ぐための新規制を、今秋にも導入する方針を固めました。これは、増資を発表した企業の株をカラ売りし、値段が下がったところで取得した新株で返済するという行為を規制するために導入されるのですが、国内外から批判が相次いでいた行為でありますので、これは当然の規制でありますが、色々な利権が絡む世界でありますから、よくここまで漕ぎ着けたと、感心させられました。

ただ、規制の内容を見ていて少々不安に思うことがいくつかありました。まず、インサイダー情報による事前カラ売りは規制していない点です。事前カラ売りは、あくまでもインサイダーでありますから、法律が違うと言うことになるのかも知れませんが、新株を返済に充てる時点でNGとしないことには、こうした行為はなくならないと言えるでしょう。

記憶に新しいところで国際帝国石油が増資した時ですが、発表の数日前からカラ売りが大量に増えて、発表で暴落となったのです。完全にインサイダーであり、その中には新株で返済を実行したところがあるはずなのです。証券会社を変えれば発覚を免れる可能性が高まるので、そうしたカラクリも駆使されているのでしょうし、今回の規制では他の証券会社を迂回するケースも見逃さないようにとなっておりますので、なかなか優秀であるようには思います。

ただ、非常に気になったのは、この件に違反した場合、金融商品取引法違反で30万円以下の過料を科すと言うことなのですが、言い方を変えれば30万円を払えば違反しても良いという事になりかねません。本来ならば、証券取引法違反として懲役も含めた犯罪として見なす行為であるのです。何とも半端な状態でありますが、一歩進んだことに間違いはないでしょうし、とりあえずは評価したいところです。

ただ、ここで終わってはならないのは確かであり、本来ならば事前にカラ売りした分の返済方法や、カラ売りの経緯も徹底調査すべきなのですが、やり過ぎると増資に応じるところがなくなるのではないかという恐怖感もあるのでしょうからね・・・。なかなか微妙なところであるのも分かりますが、とにかく今後の同法の行方に注目したいところです。

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