米の財政再建策は、思ったよりも好評の様で、ゼロ金利政策の長期化とセットとなりNYダウは上昇を続けております。とくに目を引く5年で輸出倍増計画は、正直言って日本にとって脅威の政策であり、素直に喜ぶことは出来ないのですが、日経平均もまたNYに歩調を合わせるかのように上昇し始めております。

 ただ、出来高が伸びてこない事や、直近の高値圏であるということもあり、NYにつれ高しているとはいえなかなかその高値更新とまでは行っておりませんが、直近の買われ方を見ていると高値を更新する日も近いかもしれないという感触はあります。

 日経平均の上昇の原動力は、ほぼNYに依存している様な状態なのですが、果たしてこの依存状態はどこまで続くのでしょうか?

 最新のデータによりますと、出来高が示している通りなのですが、個人の株離れが相当進んでいるようで、多くの資金はリスク資産から定期預金などの低リスク商品にシフトして行っている様で、定期預金への流入が国債価格を押し上げ、今後さらなる利率低下ということになるという見通しが出て来ました。

 こうした動きを察知してということもあるのでしょう。郵貯は預け入れ資産の上限額を2000万円とし、現行の1000万円から倍増させることにしました。銀行の定期預金を解約して郵貯の定期預金では効果に変わりはないのですが、リスク資産から低リスク資産へとなると、これは確かに効果があるかもしれません。これは国債価格の安定につながると思いますので、政府としては是が非でもやりたいところでありましょう。

 しかし、そもそも民主党は、郵貯が預け入れを増やす等という事は考えたこともなく、野党時代は預け入れ限度額を減らすべきだと主張していたのです。これは民業圧迫だと声高らかに主張していたあの声は一体どこへ行ってしまったというのでしょうか?もはや民主党など詐欺政権以外のなにものでもありません。

 ところで、こうしてリスク資産から低リスク資産へと資金が流れて行くのは良いのですが、貸し出しが細っている銀行は国債を買って運用するしかなく、これが国債価格の安定につながるという理論なのですが、結局は金利は上がらないということになるのです。預金者は減るよりは減らないほうが良いという考えなのかもしれませんが、銀行は我々の預貯金で膨大な借金を負っている日本国債を買うのです。そして、その利払いのために出される国債もまた、我々の預貯金で買うのです・・・。

 今、政府が最も恐れていることは、長期金利の上昇です。もはや900兆円を突破しようという借金に対する金利が急上昇すれば、あっという間に日本はパンクしてしまう事でしょう。税収が減るのに支出が増えているのですから、さらに国債を発行せねばなりませんし、政府は何としてでも国債を売りさばかなくてはならないのです。どの外国へ行ったところで、これ程積み上がった借金を見れば、誰も日本国債を買いたいとは思わないのですから、何とかして今まで通り国民に売りつけるしかないのです。

 そう考えてみると、株離れが起こるのは非常に嬉しいことであり、政府は本気で株価対策をしようとは思わないのではないか?そんな空気を感じてしまいます。確かに日経平均は上昇しておりますが、とくに中小型株は上がるどころか落ちているものが多く、一部の材料株を除いては全滅に近い状態です。そして、個人投資家が買いにくい値嵩株や、225銘柄は買われているというだけの状態であるのです。 → ranking

 もし、株に上昇の可能性が見え、個人投資家が株へ資金を振り分け始めたら、一体どうなるでしょうか?確実に銀行などから預貯金が流出し、国債は売られることとなるのです。株価は上がるが国債は下がる・・・。利回りが上昇し、政府の借り換えが困難に・・・。これはもう最悪です・・・。株価上昇の未来が見えて来なくなっているのです。

 というか、個人の株離れが進んでいるのに、株価が上がっているのは一部の外資が次々と一部の日本株を買って行っているからなのですが、このままではすっかり美味しいところだけが外資に食われてしまうという可能性も否定できません。政府は個人に株を買って欲しくない状態ですし、個人も怖くて手が出せない状況です。私もここから買うのは怖くて仕方ありませんし、ある意味思うつぼというやつかも知れません。

 最初に話を戻しますが、基本的に日本には財政再建策がありません。米は裏付けこそ微妙ですが、意志だけはしっかりとした財政再建策があるのです。両国の株価がいつまでも同じように動くと思ったら大間違いかと思います。何せ日本は政府が、日本株が安心して上がるような局面を一番嫌っている可能性があるのです。国の姿勢がこれでは話になりません。株価の上昇を見て、何を思うか?とりあえず、国の思惑としては、株なんかやめて貯金しろ!という事でしょう。我が国の財政はそれほどに傷んでいるのです。どうか良き判断をしてください。

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