国土交通省の発表によりますと、2010年1月1日時点の公示地価は全国平均で4.6%下落し、2年連続で前年を下回った様です。前年のリーマンショック時の3.5%の下落から拡大したという事は、リーマンショックの影響を拭い去るどころか、益々そのダメージは深まっていると見るべきでしょう。この状況下で景気は回復傾向にあるなどという判断を下せる訳がないと思うのですが、デフレは認めつつも景気は回復傾向にあるというのが政府の見解であります。

 そもそも景気が回復してきているのであれば、デフレは止まるはずなのです。また、景気が回復してもデフレが止まらないとするならば、それは再度景気が悪くなる事を示していると考えて良く、目先の景気判断はともかく先行きは暗いとしか言い様がありません。政府はあくまでも足元しか見ていないから景気は回復傾向などと言えるのかも知れませんが、ちょっと無責任だと思います。20年も景気後退を味わってきた日本人が、政府の景気判断を素直に受け止めて、消費を拡大させると思ったら大間違いです。

 そもそもこの狭い日本の地価が下がっているという事はどういう事なのでしょうか?核家族化で世帯数は増える一方だったはずで、学生までもが一人暮らしとなって不動産の購入や借り入れの後押しをしているのですし、米などと違って土地が狭いので住める場所が限られており、特に都市部の地価が下がるというのは経済が横這いだとしても有り得ない事なのです。ところが、年々少子化は進む一方であり、新規の購買が見込めない年寄りは増える一方です。幾ら狭い日本でも、人口が減り続ければ土地も住宅も余って当然なのです。

 もはや東京でもゴーストタウン化するニュータウンと呼ばれた郊外の住宅地があったりで、不動産価格の上昇はとても見込めないのです。不動産価格の上昇を実現するには人口を増やす以外に方法がないのですが、もはや民間の活動だけで人口増を達成するのは不可能であり、絶対的に政府の役割が大きいのです。

 しかし、見ての通りのダメ政党が日本の政治を担ってしまっている為、どうにもやり様がなくなっているのです。まあ、自民党でも出来なかった事ですし、民主党を責めても仕方がないかも知れませんが、このままやらせてもダメな事も確かでありましょう。ばら撒き方が変わっただけで、その内容は自民党よりも酷いですからね・・・。国家予算の膨張が何よりの証拠です。今やるべき事は、民主党がマニフェストに書いていた通り、無駄の削減なのですけどね・・・。

 おそらく、不動産価格を下げ止める方法は当分出てこないでしょう。不動産価格が下落し続けるという事は、購買する側は様子を見るようになりますので、ここでもデフレのスパイラルが始まります。また、企業の資産価値も下がりますし、銀行の担保価値も下がることになります。銀行は増し担保を請求せねばならない状況になる訳ですし、実は物凄く大きな問題なのです。

 今日の相場はそんな問題は感じさせない様な動きをしておりますが、この材料はボディーブローの様にジワジワと効いてくるはずです。地価は下がったのか・・・と、他人事の様に考えていると、いずれ大変な事態に巻き込まれてしまうかも知れません。何せ自身で所有している自宅の価値も下がる訳ですから、ローンに困って売却したとしても、借金が残ってしまうのです。破産すれば良いだけかも知れませんが、破産すれば次の物件を借りるのも困難になりますし、益々大変な事になってしまいます。

 不動産価格を上げるには、良い生活に慣れ、繁殖力を失った日本人だけではダメなのです。まあ、価格が下がり続けても良いというのであれば、特に動く必要もないとは思いますが、私は全力でこれを阻止する必要があると思います。これ以上問題を先送りしても何も良い事などありやしないのです。まだ日本に魅力のある内に動かねば、本当に極東の貧乏国家に成り下がってしまうかもしれません。何せこの国には資源という物がなく、あるのは人という財産だけなのですから・・・。

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