今、世界経済が大きく揺れています。巨額の財政出動により持ち直した企業業績を材料に、財政出動で溢れたマネーが株価を押し上げた時期もあったのですが、景気の先行きに慎重な企業は雇用をふやそうとはせず、回復路線は全く見えてきていないというのが現状ではないでしょうか。

 何度かレポートしてきている事ですが、数字上は景気は回復していますが、あくまでも一昨年のリーマンショックによる落ち込みの反動であるという事と、巨額の財政出動によって創出された景気であり、民需によるものではないという事が問題なのです。そして、本格的な財政出動から一年も経たない内に、財政赤字がクローズアップされ、特にギリシャはパニック状態に近い状態にまでなっているのです。

 何とギリシャ国民の約25%が反政府デモに走っているのです。これはもう先進国の状態とは言い難く、とてもまともな状況ではありません。ドイツは汗水垂らして働かないなら助けないと言っているのに、彼らは仕事を放棄してデモですからね・・・。観光以外に目立った産業もない国がこれでは、観光客が寄りつくはずもありません。もはや財政再建は無理としか言い様がありません。

 全ては日本を見れば分かる事ですが、財政出動をして需要を伸ばしたところで、そこに残るのは借金だけなのです。日本の場合は自国だけがバブル崩壊に至ったので、他国の景気に支えられて景気が回復する局面もあったのですが、それでも財政赤字が減る事はなかったのです。他国の景気が良くてもこんな結果にしかならないのに、世界中がボロボロになっている状態で、どうして景気が回復するというのでしょう。

 もし、今の中国やインドの好景気が、本当に民需だったのならば・・・そして、両国がまともな民主主義の資本主義の国だったならば・・・。この二つの条件が揃っているならば、バブルが崩壊した欧米は立ち直るきっかけ位は掴めたかも知れません。しかし、本当に残念な事ではあるのですが、中国もインドも我々の感覚とはちょっと違う国々なのです。。 →ranking


 リーマンショックから始まった世界金融危機は、先進国をボロボロにするほどの事件であった訳ですが、本当はこんな無駄な財政出動をせずに、さっさとデフォルトにしてしまった方がやり直しも早かったはずなのですが、自分だけで死にたくない国々が共謀して国債を乱発し、共にデフォルトへの道を歩んでいる様にしか見えません。

 何をどうしようとも、財政出動の反動は出ます。財政赤字を回復させる為には景気が回復して、税収が上がらなくてはならないですし、財政出動の金額も減らさなくてはなりませんが、財政出動をしてやっと景気が底を打つ程度なのですから、出動金額を減らしては駄目なのです。どの国民も自国の借金を考えて将来に不安を抱くのですから、こんな状況で消費が伸びる訳がないのです。日本が20年苦しんで未だに答えが見えていない問題を、僅か1年そこそこで解決出来るはずもないし、時間を掛けても借金が増えるだけなのは目に見えている事です。

 ただ、一つだけ心強いのは、実は中国人だったりします。特に農村部に近い人達は、一気に豊かになって行っておりますが、飯も食えない本当に悲惨な状況を数年前まで体験して来ているので、例えこのバブルが崩壊してもちょっと前に戻るだけと割り切っている人達が意外と居るのです。将来に不安を感じて消費を絞るのではなく、今を楽しむ的な大陸的大らかさとでもいうのでしょうか。まあ、一般庶民までもが不動産を転がしている状態ですので、バブルは明らかであり、最終的には本当に悲惨な状態になってしまうでしょうけれども、もしも望みがあるとすればこの辺なのでしょう。相当厳しいとは思いますが、この程度の小さな希望にもすがらなくてはならない程に世界経済は傷んでいると見るべきかと思います。

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