先週末、米はリーマンショック後初めて、公定歩合を引き上げました。出口戦略などないと書き続けてきた私には非常に痛い話であり、それは今週に発行される新たな国債への入札を意識した利上げに繋げる材料なのかもしれないとも思ったのですが、FF金利は引き上げないという事で、そういう訳でも無い事がハッキリしました。確かに銀行は巨額の赤字が公的資金の投入と、インサイダー取引紛いの短期取引で危機を脱した訳ですが、公定歩合を上げるほど経済が回復しているとは思えません。なのに何故!?という思いが強いのですが、これが現実であり、我々投資家はこの状況を素早く理解し、行動につなげて行かなくてはなりません。

 まず、この公定歩合の上げは景気回復の兆候なのか?という点です。おそらく、これだけはないでしょう。米の財政赤字は急速に膨らんでいる状態ですし、今週も巨額の国債への入札があるのです。しかも、これで最後という訳ではなく、まだまだ巨額の国債発行は続く予定なのです。公定歩合の引き上げにより長期金利が上昇しているのですが、どう考えても嬉しい状況である訳がなく、本来ならば絶対に避けたい事態のはずなのです。それが故に出口はないと書き続けてきたのですが、現実にはこうして引き上げられてしまった訳です。

 しかし、これが経済が正常化している証拠とするには非常に疑問が多い状態であり、誰が素直について行くというのでしょう。そもそも公定歩合の引き上げは金融の引き締めであり、金融を引き締めて株価が上がるのは、それ以上に経済活動が活発な時だけです。確かにばら撒きで景気は底を打ったとは思いますが、市場の目はソブリンリスクへと移って行っているはずですので、もはや景気が底を打ったかどうかという事はそれ程大きな問題ではないのです。

 世界の政府首脳の考えている事は、ばら撒いたお金で経済活動が活発化し、出来るだけ早く出口戦略を実行して行きたいというところでしょうけれども、世の中はそんな事はすっかり見透かしているのです。そんな甘い動きになる訳がないのです。

 ただ、分からないのは中国です。春節で1週間ほどお休みだった訳で、本日より取引を再開する訳ですが、二度の金融引き締めにも関わらず経済活動は活発で、始まっていないので分からないのですが、まだまだ暴落しそうな気配は感じません。それが故に中国はバブルであると思っているのですが、本当にどこまでパワーがあるというのでしょう・・・。中国もまたばら撒きで作り上げた経済ではあるのですが、他国と違って借金ベースではないはずなので、今のところは壊れる理由もないのですけども・・・。

 こうして中国が二度の引き締めと、米の引き締めが重なった状態で株を買う理由などないと思うのですが、そこはやはりカネ余りの状態でありますので、思いの外買いが強まったりする場面も出て来る事かとは思いますが、大事な事はそこで惑わされない事ではないでしょうか。こんな局面だからこそ、自分の考えはしっかりと持って行動したいものです。

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