世界経済は我々がいつか来た道

 先日も米の金融政策の出口論についてレポートしましたが、昨日発表されたニュースによりますと、米の地銀は商業用不動産のデフォルトで苦しんでおり、このままでは3000行もの地銀がデフォルトの危機にあるという事でありました。去年末位までは後500行位が潰れるのではないかと言われていたのですが、事態は更に悪化しているようであります。

 この様な状況の中で、FRBはゴミだらけの金庫の中を売るというのですから、これはもう無茶以外の何物でもないとしか言い様がありません。せっかくゴミを高く買って金庫に入れてごまかしていたのですから、これからもごまかし続けるしかないはずなので、本気で売りに出せば再度の危機が勃発して当たり前の状態なのです。

 また、EU圏ですが、ギリシャを筆頭に財政赤字が拡大しているポルトガルやイタリア等PIIGSと呼ばれているのですが、EUによる今回のギリシャへの支援表明はあったものの、その他の国はどうなるのだろうかという疑問は尽きませんし、PIIGS全体から見ればギリシャの財政赤字の規模はそれ程大きいものではないのです。今はギリシャを助けるなら他も・・・という感じなのかも知れませんが、事はそんなに単純ではないのではないかと思えてなりません。

 そして、最も大事な事は、こうして危機に対応するために出されているお金は、全て国債という借金で賄われているという事です。日本はバブル崩壊から借金体質に至るまでには随分長い年月があり、それが傷を深くして10年が失われたと言われ、更に10年が失われてしまい、今では失われた20年と言われている位です。

 確かに欧米の危機への対応は早かったと思います。中国も巨額の財政出動をし、内需の拡大には成功している様に見えます。しかし、世界に残るのは借金だけであり、しかも多くの国民は見捨てられ、助けてもらえたのは金融機関であったり、大きすぎて潰せない様な会社にかかわる人達だけです。こんな状態で、どうして本格的に景気が回復するというのでしょうか。

 どうして日本はバブル崩壊後20年を失ったのか?これを研究して行けば、これからの世界経済がどうなって行くのが見えてくる事でしょう。そして、今の株価の動きの本質は何なのかを考え、本当にすべき事を見つけ出して行くしかありません。

 とにかく、世界にはばら撒かれたお金が溢れておりますので、相場というのは素直に動くとは限りません。短期勝負以外の資金は目先の動きに惑わされる事のない様にし、一手先を読んだ行動を取って行きたいところではないでしょうか。残念な事ではあるのですが、経済に奇跡などというものは起こらないのです。そこにあるのはバランスシートだけなのですから・・・。

最後にランキングのチェックを ⇒ 

無料メルマガでは限定記事を随時配信しています。

登録後すぐに送られてくる記事は「地獄の3丁目で見つけた答え」です。

よろしければ、登録してみてください。

読者数2万人以上のS氏の相場観の無料メルマガです。