国債利回りについて

 国債の価格が下がっても政府の負担は変わらないのではないか?この様な質問が目立ちましたので、今日は私の分かる範囲での解説をして見たいと思います。

 まず、国が100円で10年物の国債を発行したとします。銀行や生保がこれを100円で買ったとします。その後、10年間は約束された利息をもらい続け、10年後にはその元本が返って来る訳ですから、一見何も問題はないかの様に見えます。 → ranking

 国債の仕組みですが、国債は市場で売買されている物であり、その価格は変動しております。例えば、100円で買ったものが80円で売買されるようになったとしましょう。こうなると20円の含み損になってしまう訳ですが、10年間持ち続ければ80円になろうとも10年後には100円で戻ってくるのですから、これもまた問題はない様に見えます。政府だって100円で発行したものに100円を返すだけなのですから、決まった利率以外に支出はないはずです。確かに問題はなさそうです。

 しかし、問題はここからです。我々個人の感覚で行けば、値段が80円になったのなら買わなければ良いと思うかもしれませんが、銀行や生保等はそういう訳には行かないのです。毎月毎月償還期限が到来した国債は、結局国債に回す他はないのです。市場で80円で売買されている国債に対し、誰が100円で新発を買うと言うのでしょう。当然今までの利息では入札が得られないという事になりますので、利上げが実行される事となるのです。また、個人向け国債は半年ごとにクーポンの見直しがあるので、これもまた負担増になります。 → ranking

 仮に80円に値下がりした場合の話が続きますが、問題が起こるのはこうした新発物に対する入札だけではなく、既に保有している分に対する評価損も発生するのです。確かに償還期限まで持ち続ければ100円になるとしても、現実には80円の価値しかない訳です。手持ちの国債への評価が80円という事になり、その銀行や生保の保有資産はその価格で評価される事となるわけです。

 また、我々の貯金や生命保険もまた、国債が担保になっているのです。銀行にお金を下ろしに行けば、当然その分の国債を銀行は売りに出すのです。100円で買ったものが80円になっていたら、減るはずもないと思っていた銀行の貯金は減る事となってしまうのです。 → ranking

 また、国際的な信用価値が下落してしまいますので、国債価格の下落は格付けにも大きく影響しますし、少ないとはいえ日本国債で運用している海外の年金資金なども逃げて行くこととなります。ちなみに、現時点では日本国債はAA-の格付けですが、これがBBBまで落ちることとなれば大変な事となってしまうでしょう。

 もし、日本の財政がまともな範囲であったならば、私もここまでの心配はしないのですが、もはや新規の国債発行額が税収を上回っている状態であり、その総額は1000兆円にも迫る勢いなのです。この状態でどうやって返済すると言うのでしょう?もはや知らず知らずの内に全ての国民は多重債務者にさせられてしまっているのです。 → ranking

 冷静に考えれば分かるはずです。子供手当てをばら撒いた所で子供は増えません。こんな借金だらけの国で、一体誰が子育てをしたいと思うのでしょうか?最後は消費税を上げるしかない!という話になると思いますが、どうにもならないほどに借金を積み重ねてから消費税を上げても・・・。そもそも支出を減らす約束は何処へ行ったのやらです。

 我々個人は、こうした暴挙に立ち向かねばならず、すっかり騙されていてはいけないと思うのです。死にたくなければ取るべき防衛策はしっかりと取って行かなくてはならないでしょう。今までの常識は非常識になる日が来るのはそう遠い未来ではないと思います。

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