JALの次はハウステンボスの救済

 公的資金を次々と注入し、イカサマとしか言い様のない増資を実行し、経営改革を怠ったJALは倒産したのですが、倒産する事によって無駄が省かれ、生き残れる部分が中心となって再生する事が出来るようになったと見る事も出来ます。何せ航空の世界でありますし、なくなるという事はないのですから、その整理は市場に任せておけば傷は深くなく済んだはずなのです。だからこそ私は早期に整理すべきであって税金を投入すべきではないと主張して来たわけですが、今度は長崎のハウステンボスです。

 ハウステンボスで問題となるのは、そもそもあの場所に人が集まるのか?という根本的問題があるのです。80年代後半のバブルの頃に、余ったお金をどうしようという趣旨で作られた施設でありますから、もう一度バブルにでもならない限りはまともな集客は見込めないと考えるのが正常な判断でありましょう。航空の世界と違って、是が非でも必要な物ではないのです。 → ranking

 確かに関わる従業員が1千名も居るのですから、倒産させてしまえば大変な事になるかもしれません。しかし、だからと言ってその雇用を税金で支えるというのはどうなのでしょうか。カネをつぎ込んで雇用を確保する位なら、再就職支援を強化する位にしておけば良いはずなのです。JALとは違い、潰れたからと言っても誰かが再生させるという可能性は低いのです。名乗りを上げているHISにしても、美味しい所だけは吸いたいが・・・というのが見え見えであり、本気で再生させる気があるとは思えません。

 結局、バブルの時に踊りすぎたツケが回ってきているだけであるのですが、全てはバブル崩壊のショックを和らげる為に巨額の税金を投入し、死ななくてはならない物を生き返らせたからであります。死ぬ運命のものは死ぬべきであり、せめて苦しまないように死なせるべきであるのです。 → ranking

 バブル崩壊から20年が過ぎ、借金は1000兆円に迫った訳ですが、政権が交代しても更に借金体質に変化は見られませんし、その借金は減るどころか増える一方であります。国債の価格の推移を見ていると、今のところはまだ何とかなっておりますが、こんな異常な状態がそれ程長く続くとは思えません。

 また、日本がバブル崩壊から20年も生き延びてこれたのは、バブルが崩壊したのは日本だけの話であり、他国への影響はそれ程大きくはなかったからなのですが、米のバブル崩壊はCDO(複合債券)を通じて世界中にその負債がばら撒かれたのです。そして、米もまた日本の様に次々と国債を発行し、その影響を受けたユーロ各国もまた国債を発行しているのです。そして、その中のギリシャは企業で言う所の粉飾決算の状態で、完全にユーロの足を引っ張る状態になった訳ですが、イタリア、ポルトガル、ポーランドもまたソブリンショックを引き起こしそうな状態になっているのです。 → ranking

 そして、頼みの綱である中国は、お金をばら撒いて内需拡大を狙っている様ですが、いつまでもそんな事が続くわけがないというのは誰にでも分かる事ではないでしょうか。ただ、世界はそれに気付かぬ振りをしているだけという事だと思います。

 日本は世界の景気に助けられ、バブル崩壊から20年もゾンビを生き残らせてしまったのですが、米で起こったバブル崩壊は20年も余裕をくれる事はないでしょう。まあ、どうせ駄目なら徹底的に公的でも何でも入れれば良いじゃないか!という見方も出来なくもないのですが、せめて正しい道を選んで行かない事には、世の中嘘だらけになってしまいます。

 駄目なものは潰してゼロにしてしまえばそれ以上損が出る事はないのです。特にハウステンボスの様なテーマパークは、どうやろうとも景気が大幅に上向かない限り集客は難しいのです。景気回復の見込みがハッキリしていても税金の投入をすべきとは思いません。 → ranking

 そもそも、そういった業務は銀行が行うのであって、国がやるべきことではないのです。銀行が再生出来ると思ったらお金を貸せば良いし、駄目だと思うなら貸さなければ良いのです。まあ、サヤ取りしか興味がなくなっている様な銀行ばかりですから、そんなところに貸すわけもありませんがね・・・。

 とにかく、経済は民間に任せ、それが暴走しない様に見張るのが行政の仕事でしょう。民間が見放した所を行政が助け続けるのは良しとしても、税金を投入してまでというのは完全に間違いでありましょう。助けるのはお金以外のところでとすべきでありましょう。

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