くすぶるギリシャ問題

 ユーロ加盟国にはマーストリヒト条約というものがあり、財政赤字はGDPの3%以内でなくてはならないというものがあるのですが、ギリシャはそれを越えて6.7%にも達していたのです。確かにドイツ等も3%を超えておりましたし、多少は仕方がないかという空気もあったのですが、ギリシャの政権が交代した時に出て来た本当の財政赤字は12.7%という驚愕の数字だったわけで、これがギリシャのデフォルトを予感させ、それがイタリア、ポーランド、ポルトガルに連鎖する可能性があるとの観測からユーロが売られる事となったのです。

 去年、ECB(中央銀行)が1%で銀行にお金をばら撒いたのですが、ギリシャ国債が6%程の金利だった為に、銀行は貸し出し業務を放棄しサヤ抜き目的で同国債を買い進み金利は4%ほどまで上昇したのです。しかし、6.7%の財政赤字だと思っていたのが12.7%となったわけで、あっという間に金利は6%台に急騰し、買い進んだ銀行は大きな含み損を抱える事となったのです。 → ranking

 とりあえず、この含み損は無視してきていたのだと思うのですが、今回ギリシャが発行を計画している530億ユーロの金利は6.2%との事ですから、もはやその損失は確定的という事になるはずなのです。せっかくECBが貸し渋り対策の為にばら撒いたお金は、粉飾会計によって大損させられる事になってしまったのです。

 しかし、ここまで財政赤字が拡大しているというのに、一度加盟を認めてしまったためにユーロは大変な事になってきております。一時はドルよりも信頼度が上がり、ドル決済がユーロ決済にという話も出るようになっていたのですが、多くの国が参加する統一通貨の大きな弱点の部分が最悪の形で出現してしまったと言えるでしょう。何せ助けたくても他国にそんな余力はないのです。黙ってその国債の発行を見守るか、デフォルトの危機と照らし合わせながらチキンゲームに参加するしか方法はないのです。 → ranking

 さて、ユーロの苦難に出口はあるのでしょうか・・・?

 ちなみにですが、日本の金利が6%にまで上昇したら・・・。100%パンクです。財政赤字はギリシャよりも酷いのですが、国民の貯蓄に支えられて何とか1%台で金利を抑えておりますが、借金の総額が1000兆円という状態が見え始めておりますし、国民も生活の為に預貯金を崩してきております。今は未だ問題にする人がそれ程多くはないのですが、事と次第によってはギリシャよりも酷い事になるかもしれません。 → ranking

 全てはグローバル化で一部の人間が大儲けしようとしたツケでしょう。安い労働力を求め、安いものを供給する事が正しい事だと信じて進み過ぎた結果がこれであります。いい加減その間違いに気付くべき時ではないのでしょうか。まあ、人がそれに気付かずとも、相場はそういう反応をして行くことでしょう。私はその変化を読み取り、それでもこの世界で生きて行こうと考えております。

 これから生き残って行く為の条件は、新しい世の中の常識を逸早く理解する事かと思うのです。実は、我々が知っている常識と言うものは、実はリーマンショックと共に壊れ去っているのです。リーマン崩壊と共に新しい世界が始まっているのですし、それまでの常識は既に非常識になっているのです。これに気付けた人だけが生き残って行くのではないでしょうか。

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