クリスマス休暇

 日本人にはほぼ関係のない習慣ですが、多くの欧米人は今週末から来週にかけてクリスマス休暇を取ります。そして、最もお金が使われる期間でもあるのですが、それは日本人の感覚からすればとても考えられない様な物です。毎年購入されるクリスマスツリーは、クリスマスの終わりと共にゴミに出され、その処分は夏までかかると言う話も聞いたことがありますが、本当に大量に物を買うのです。そして、その購入は現金からカードとなり、住宅ローンの余裕部分へと広がって行き、最後はその住宅価格が暴落して終わりを向かえることになったのが、米のサブプライムショックです。

 最近はサブプライムについての問題は片付いてしまったのか?というほどこの単語を目にしなくなりましたが、相変わらず住宅価格は低迷しているわけですし、お金をばら撒いてゼロ金利を維持しているにもかかわらず、サブプライムよりも上に位置するプライムローンの焦げ付きが広がり、商業用不動産の焦げ付きも拡大しているのです。 → ranking

 また、ドバイの不動産は半値以下に値下がりしている状態のものが多数あるのですが、アブダビから100億ドルの資金供給があったとしても、この程度で片付く問題ではないのです。そもそもドバイは中東に位置しながら石油と言う資源が無く、日本同様に無資源国家であるのです。せめて知恵を売りものにすれば良かったのですが、投資立国となろうとしたのが大きな間違いといったところでしょうか。現在、ドバイショックによりユーロが値下がりしているのですが、そもそも砂の上のマンションに担保価値を認めたのが大きな間違いであるのは確かであり、これはもう完全に自業自得でありましょう。

 しかし、自業自得とは言えその影響は世界に広がるわけです。為替に関しては相対的に円安に向かう方向に見えますし、日本に取っては悪い事だけでもないのですが、確実に信用収縮につながる大問題に発展します。これでドバイの問題が終ると思ったら大間違いであり、最終的には今の何倍もの損失が表面化してくることでしょう。そうなる前に出来るだけ逃げたい所ですが、日本の大手建設も嵌ってしまったところがあるようですし、近い将来嫌なニュースが出てきてもおかしくないといったところでしょうか。 → ranking

 そして、勘違いしてはいけないのは、ドバイショックとは、新たに出て来た問題ではなく、サブプライムショックから脈々と続いている信用収縮の大きな流れであるという事です。ゼロ金利でお金をばら撒いて問題を解決しようとしても、解決するはずがないのです。大事な事は、皆の損を確定させ、何処まで損失が広がるか分からないという状態を回避してやることなのです。損を抱えさせたまま、景気が回復するのを待たせても、結局回復してきても売るだけなのです。

 米のゼロ金利が始まって一年が過ぎようとしており、盛んに出口政策についての論議もなされておりますが、少なくとも景気が回復し、雇用が回復しない限りは無理な話なのです。目先はクリスマスという事もあり、苦しくても雇用を守ってあげようという経営者が多いらしいので、かなりの確率で次の雇用統計は良い内容になる可能性が高いのですが、それで株価が上がるならです。ただ、これが悪い数字だったとするならば、それ以降の数字は更に悪くなる可能性が高いわけで、相当厳しい話になってしまうのではないでしょうか。 → ranking

 優しい気持ちにさせるクリスマスが経済の流れをぼやかすかもしれませんが、システムトレードという殺人マシーンは人が休暇で休んでいる間も命令を実行して行きます。クリスマスの間は戦争も休戦する位なので、この期間に極端に悪い事は起こらないと信じたいのですが、何せ相手はマシーンですからね・・・。もしかしたら今までの常識は通用しないかも知れません。 → ranking

 そして、クリスマス休暇の後は、日本が年末年始のお休みに入ります。幸いな事に今回の年末年始は土日が入りますし、世界が休む1日は金曜日という事もあり、諸外国よりも2日休みが多いだけに過ぎません。クリスマスに何ともなくても、正月に何かが・・・という心配もしておりましたのですが、休みが少ないのはいくらかの救いになりそうです。

 更にそもそもの話をさせて頂くなら、世界をおかしくしたのは銀行です。何もかもレバレッジをかけて取引すれば、その反動はいつか出てきて当たり前なのです。お金でお金を生もう!この考えが行き過ぎた結果が今の世界経済の実態でしょう。ある意味イスラムの金貸しは卑しい仕事であるという教えは、かなり正しいのではないかと思ったりもします。

 金融相場を見極めるのは非常に難しいのですが、随所にヒントは隠されていますし、最後は行くべき所へ行くのです。行くべきところが変わるほどの材料が出れば、その時に行動を起こしても間に合う事でしょう。今は目先何が起ころうとも信念を曲げるべきではないと考えております。

最後にランキングのチェックを ⇒ 

無料メルマガでは限定記事を随時配信しています。

登録後すぐに送られてくる記事は「地獄の3丁目で見つけた答え」です。

よろしければ、登録してみてください。

読者数2万人以上のS氏の相場観の無料メルマガです。