銀行の新資本規制に思う事

 昨日、日米欧の合意として銀行が新資本規制へ移行するのに10年間の猶予を与えるという材料が伝えられました。これにより資本不足が指摘されていた日本の銀行は10年間増資をしなくても良いと言う判断が出来るようになり、現在の銀行株の値段を圧迫していた最大の悪材料でもあるため、昨日の銀行株は全面高に等しい状況になりました。

 一見すると、めでたしめでたしの材料の様にも見えるのですが、この材料が出る一週間以上前に日本株は暴騰しており、しかもその最中で外資は一週間で6000億円も買い越ししていたのです。この状況下で前代未聞の買い上がりをした背景にインサイダー情報があったのは間違い無い事実であると多くの人が想像出来ると思いますし、これに反論できる人は殆ど居ないでしょう。日本株は割安だから一週間で6000億円買ったと言われて納得する人はいないでしょうしね。 → ranking

 こうしてインサイダーで行動しているだろうと思われるところの観察をする事により、上げのタイミングや下げのタイミングを計る事は出来るのですが、流石にこれをも先回りするのは難しいでしょうし、ここまで出来れば投資家としては上等の部類に入れるのではないでしょうか。ただ、注意力と経験があればある程度は予測できるのですが、実際にその考えに基づいて行動まで出来る投資家は少ないと言えるでしょう。

 ここで少し視点を変えたいのですが、そもそも新資本規制の話が出され、銀行株はそれを嫌気して暴落に等しい下げに見舞われていたのです。私は危険を感じておりましたので銀行株からは撤退しておりましたが、持合をしている企業に取っても悲惨な値動きでありましたし、今まで投資していた投資家に取っても地獄の様な相場であったと言えるでしょう。これまで銀行株が売られてきた最大の要因はこのこの材料に絡む増資懸念だったのです。 → ranking

 おそらく、多くの投資家がこの銀行株の暴落に耐え切れずに大損を余儀なくされたはずです。それを、すっかり投げさせて二番底を割る展開になるのか!?という局面まで来てからこの展開です。こんな新規制を導入するとなれば銀行株がこんな下げをするのは明らかであったのですし、本当に酷い話であります。

 また、二番底割れを目前に強気でカラ売りを入れた投資家も一気に絞め殺されてしまいました。この動きを往復で取れた人は殆ど居ないだろうと思いますが、往復でやられた方は結構多かったのではないかと推測出来ます。 → ranking

 しかし、考え方を変えればですが、銀行株はこんなものといえばこんなものでもあります。世界がこの様な経済状態の時に銀行株を売買しようとすれば、こんなリスクもあるという認識にしておけば、無用なダメージを負わずに済むのです。少なくとも私は銀行株から撤退し、今は全くポジションを持っておりません。

 とりあえず、今回は日本の銀行株がこんな動きとなったのですが、米もまたこれから大変な事になることが予想されます。ジョージソロス氏が、米の商業用不動産の焦げ付きで血の雨が降るという予測を出したのですが、皆様はその言葉の重みをどれ程感じているでしょうか?株価は高値で推移しているし、そんな事は起こらないのでは?などと思ったりはしておりませんか? → ranking

 また、未だに出来るわけも無い金融の出口の話が出てきますが、米国債は自国で消化する事は出来ない状態になって何年も経っておりますし、ここへ来て国債を大量発行しているのです。金利が正常化すれば、米国が支払う利息は世界にばら撒かれる事となりますし、是が非でもそれは避けたいと言うのが本音でありましょう。

 そもそもですが、景気が回復して税収が大幅に増加してくれない事には日本同様に利払いの為に国債を発行すると言う悪循環になるのです。目先は景気の悪化が止まったかもしれないというだけの話で、どうして金融政策の出口が・・・と言う話になるのか。そんな発言をする人は、無知者か詐欺師かと言った所でしょう。 → ranking

 相場の世界はある意味騙し合いであります。どんなに注意しても読みきれない事が起こりますが、それが読めた時は最高の喜びとなります。本当に難しい判断と言うのは、正しい判断をしているのに目先それを揺るがすような動きが出たときの判断です。上だと思っても下に行くとか、下だと思っても上に行くとか・・・これはもう、分析した自分を何処まで信じられるかという精神修行の様なものです。

 思い起こせば今年の春。日経平均が7000円台に突入し、7500円を割ってきた時に、ここは買い下がりだ!として7000円割れまで買い下がったのですが、見事7000円割れから回復し始めたあの感動は、今年一番の成果であったと思います。 → ranking

 そして、今もまた実力と精神が試される局面に来ていると思います。しかし、私の信念は揺らがないと思います。もちろんいつでも手を返せる準備もしておりますけどね。相場に絶対はないので、揺らいではいけませんが、固執してもいけないのです。このバランスを持った人が相場の成功者となって行くのでしょう。私もまたその成功者を目指している所でありまして、確固たる理論を持っているわけではないのですけどね・・・。とにかく自分の信じる道を突き進んで行こうとは思っております。

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