第二の増資ラッシュ到来!?

 先週末に三菱UFJが1兆円の増資を発表し、続いて日立も3000億円の増資を発表しました。ここで気になるのは銀行の増資が他行にも波及するのか?というところだと思うのですが、その部分を検証してみたいと思います。

 まず、UFJの財務状況ですが、あくまでも噂話ではありますが、サブプライムに絡んだ債券を3兆円から4兆円ほど持っているという噂が随分前から出ておりました。この損失は表面化されていないのですが、仮に半分が不良債権化しているとするならば、2兆円近くのお金が必要という事になりますし、来年の春へ向けてある程度の資金を確保しておかねば決算を乗り切れなくなる恐れがあるという判断が働いた可能性があります。お金の準備が出来て、損失の処理が可能となった時点でその損失の存在も明らかにしてくるのだろうと思うのですが、今回の増資がそうした損失の穴埋めに使われるだけだとするならば、今後の貸し出しの増加は見込めないという事になりますし、株価も更に低くという事になるかもしれません。 → ranking

 市場ではある程度の噂が出ていたため、この材料を受けても暴落はしていない様ですが、完全に織り込んでいるというほどでもなさそうです。先回りして売っていた人はこれで利食いを入れるか、しばし様子を見るかと言った感じかと思うのですが、気になるのはこの増資が他行へも波及して行くのかと言うところかと思います。

 前述のようにUFJには他行とはちょっと違った特殊な状態でありましたので、おそらくは波及しないだろうという見方ではいるのですが、そもそも自己資本比率は新国際水準を大きく下回っており、直ぐにはしないとしても、いずれは増資をせざるを得ないという状況になる可能性は高いかと思います。 → ranking

 この増資は、銀行単体で考えるならば、自己資本比率が高まる為に一概に悪いとは言いきれないのですが、これだけ市場全体の活性が鈍っているところで増資が出てきてしまうと、更に市場の活性は低下してしまう事に成りかねません。増資を引き受ける為に出すお金は、あくまでも市場からというのが普通であり、増資のために他の金融資産を処分してという事は少ないのです。特に今の日本株に魅力を感じている投資家は少ないわけで、ただでさえ資金の流出を何とかしなくてはならない局面なのです。ここでの増資はきついの一言ではないでしょうか。

 春先の増資ラッシュから半年が過ぎ、亀井大臣のモラトリアム発言もある事から、第二次増資ラッシュもあるかと思います。UFJと日立の増資だけで、今朝方発表されたサプライズ的GDPの伸びを消している様な状態であります。まあ、一通り発表してしまえば出尽くしという事になると思うのですが、出て来るまでは積極的な動きが出来ませんし、当分辛い相場が続く事となる可能性が高いのではないかと感じております。 → ranking

 最後にもう一言付け加えさせて頂くならば、ここのところ米株が好調なのに、どうして日本株はここまでダメなのか?という事があるのですが、おそらくはこんな材料を含んでいた為に軟調だったのだろうとは思います。ただ、これだけでは説明が付かない位軟調であると感じており、もっと大きな何かが隠れているような気がしてなりません。

 よって、個別では何とか買える銘柄はあるとしても、相場全体へは相当警戒した見方をせざるを得ません。何かがあってからでは遅いのです。無理をする局面ではないはずなので、とにかく無茶のない様にして行くべきではないでしょうか。

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