野村の最悪な増資発表

 昨日、8604野村ホールディングスは、約5400億円の公募増資を発表しました。3月に2800億円の増資を実行したばかりであり、今回の増資はその規模を上回る物であり、いったい野村に何が起こったというのでしょうか。想像できる事はいくつか有るのですが、最大の問題はこの発表のタイミングです。

 昨日は9月権利付きの最終売買日であり、昨日の内に購入した株へ対する権利が発生し、保有銘柄から配当や優待を受けられるわけで、いわゆる権利取りの売買が活発になる日であります。野村ホールディングスは中間配当も予定しておりますから、この配当欲しさに購入した方も多くいらっしゃった事でしょう。株価も下がってきておりましたし、割安ではないとしても値ごろ感で買いに入った方もいらっしゃった事でしょう。 → ranking

 しかし、この権利付き最終売買日の取引が終ってから発表された内容は、巨額の増資であったわけです。当然これだけの増資を発表すれば翌日はS安となるわけで、数円の配当取りのために買いに行った投資家はS安以上の損失、もしくは含み損が発生してしまう事となるのです。

 当の野村はこんな事は百も承知であり、投資家をあざ笑うかのようにこの増資を発表したわけですが、その株価は一ヶ月も前から下げ続けており、しかも他の証券から比べてもその下げ幅は大きく、素人でもインサイダー的な売りが入っていると感じるでしょうし、実際にそうである可能性は高いといえるでしょう。これがどうしようもない様な上場している事自体が不思議な企業であるならば、それはまあそんな事もあるだろうという諦めもありますが、証券界のボス的存在であり、全ての上場企業の見本となるべき行動をとらなくてはならない企業がとるべき行動とは思えません。 → ranking

 こうした発表が権利付き最終日に出されるようですと、誰も怖くて権利取りという事が出来なくなってしまうでしょう。本当に恐るべきタイミングでの増資の発表でしたが、どうして春の増資だけでは足りなかったのでしょうか?金融危機を乗り切る事が出来るレベルの増資だったと思いますし、増資後は株価も上昇しましたので、特に問題はなかったはずなのです。

 しかし、ここ一ヶ月は株価も急速に下落しており、単に民主政権がという訳ではなさそうですし、おそらくは野村自体に大きな問題が潜んでいるという事なのかもしれません。買い取ったリーマンのアジア部門の損失が予想以上だったとか、冗談かと思っていた中国のサブプライムの損失は払わない発言が本気だったとか、米の商業用不動産の損失発生へ備える為の先行資金調達なのか・・・。この他にも考えられる損失の原因は沢山あるのですが、いずれにしても何かが起こりそうな気配が強いという事でありましょう。こんな時に真剣に買い向かうのは危険であり、絶対に無茶な行動は控えるべきであるといえるでしょう。 → ranking

 ハッキリとは見えてきませんが、これから何か大きな変化が起こりそうな気配が強いように思います。せめておぼろげにでも先が見え始まるまでは、決して無理はしない事です。何かは起こると思いますが、単純に下とも限らない相場なのです。悪い事が起こって下に行くという事なら簡単なのですが、単純にそうとは言えないのですよね・・・。とにかく方向だけでも見え始めるまでは無理をせずに様子をうかがって行くべきではないでしょうか。

最後にランキングのチェックを ⇒ 

無料メルマガでは限定記事を随時配信しています。

登録後すぐに送られてくる記事は「地獄の3丁目で見つけた答え」です。

よろしければ、登録してみてください。

読者数2万人以上のS氏の相場観の無料メルマガです。