中国の国際感覚

 中国に「財経」という経済新聞があるのですが、この新聞に掲載された記事によると、国務院国有資産監督管理委員会は、「中国遠洋」「中国国際航空」「中国東方航空」がデリバティブ取引で発生させた損失に対して、そんなものは払わないという事だそうです。私はこの新聞にどれ程の信頼性があるのかは分かりませんし、国務院固有資産監督管理委員会というのもどれ程の力を持ったところなのかも分かりませんが、少なくともスポーツ新聞の様な物ではないと思いますし、同委員会も国の機関であるのは確かでありましょう。どこまで本気なのかは分かりませんが、本気だとするならばかなり大変な事になってしまう可能性が高いかと思います。

 日本も大手大学の資産運用であったり、農協の資産運用であったりが、米のデリバティブ取引によって大損害を受けてしまいましたが、売り方が詐欺同然であったとしても、その損失に対してとやかくいう事はなく、基本的には買ってしまった方にも責任はあるという認識でありましょう。詐欺同然であっても、詐欺では無いというのが国際認識であります。まあ、私は詐欺だと思っておりますが、言っても始まりませんし、良く調べずに良く分からない物を「信用」という二文字だけで買ってしまった方にも落ち度はあるのです。良く考えればそんな金利が付くわけがないと考えるのが普通のはずなのです。 → ranking

 ある意味中国の「そんな損失は払わない」という発言は、非常に勇気ある発言でありますが、それまで輸出で儲けさせてもらってきた恩を仇で返しているだけであり、あまりに身勝手な発言であるように思います。本気で払わないという事になるのかどうかは分かりませんが、もしもこの損失が払われないとするならば、せっかく無理やり黒字転換させた米の投資銀行も大変な事態へと発展してしまうでしょう。ただでさえ難しい局面であるのですが、この一件により先行きの見通しが更に難しくなってしまいました。

 未だに報道規制が強く、何が本当で何が嘘なのかが分からない国ではあるのですが、約束は守るべきだと思いますし、責任は果たすべきだと思うのです。この局面で混乱を引き起こすような事をすべきではないのではないでしょうか。過激な財政出動で中国国内は完全にバブルの様相ですし、このままそれを放置するわけにも行かないはずなのですが、再度の金融危機も願っていないはずです。しかし、それでもこんな発言をしてしまうのです。 → ranking

 私はこの「財経」という新聞が、日本でいうところのスポーツ新聞であって欲しいと思いますし、決して本気の話ではない事を祈るばかりですが、本気の話が日経に掲載されたというような状況であったとするならば、更に今後の相場の予想に修正を加えていかなくてはならないという事になりそうです。

 真のグローバル化を目指し、G20に参加し、アジアの中心になろうという事が目標なのであれば、もっと国際社会の感覚に近いものを持つべきなのではないでしょうか。日本のように米の言い成りになる必要はないと思いますが、争いを起こすような必要もないのではないでしょうか。 → ranking

 まあ、どの道世界は再度大きな試練に直面すると思いますし、中国がその引き金を引かなくても、どこかはその引き金を引く事となる可能性は高いと思います。そんなものは払いたくないという気持ちは分からなくはないのですが、それによって再度の危機の引き金を引く必要はないのではないでしょうか。今ここでそれは払わないぞとした場合は、次の金融危機の引き金は中国がという事になる可能性が高くなる様に思います。

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