相場が上がってくると焦り出す症候群

  投資歴の長短にかかわらず、相場が上がり出すと買いたくなる人達が居ます。相場全体の雰囲気が読み切れず、上昇してくると置いて行かれるのではないかという不安に駆られて買ってしまうのです。相場の雰囲気を読んで上昇局面を捕らえて買いに行くなら良いのですが、ほとんどの場合は相場全体の上昇ではなく、あくまでも目先の上昇というパターンが多いのです。これを読み違うとどうしても辛い思いをさせられてしまうわけです。先週末に米では1月の雇用統計が発表され、ひどい内容ではありましたがNYダウは200ドル以上も上昇しました。さて、この上昇はどうとらえるべきなのでしょうか。

 まず、NYダウの値位置ですが、元々安値圏でのもみ合い状態でありましたから、悪材料出尽くしという形になりました。さらに酷い内容であれば下に行ったと思いますので、必ずしも出尽くしになるという確信があったわけではありません。結果的に出尽くしだったというだけであります。そして、これで相場が反転するかといわれると、目先は上昇するとしても、ここから先はまだまだ分からないというのが実情でありましょう。

 今の米国を見ていると、任命した大臣の納税ミスとか、女性問題とかでコロコロ変わっていった日本を見ている様な感じで、表沙汰にならないはずの話がほじくり返されて、本来やるべき仕事が妨害されている様に思います。チェンジに期待して黒人のオバマ氏が大統領になったのですが、それを快く思わない筋も多いということでありましょう。本来やるべき事をどこまで進められるのかは分かりませんが、先行きが楽ではないということだけは確かでありましょう。

 日程は確認しておりませんが、国務長官のヒラリー・クリントンが来日します。旦那が大統領の時は日本を飛ばして中国に行ったわけですが、今回は日本が一番重要だということを分かっているのでしょう。アジアで一番先に回るのは米の属国である日本であります。どんな顔をしてくるのかは分かりませんが、女性ですからね・・・。性格的にはちょっときつそうな感じがしますので、甘えておねだりということではないと思いますが、腰に銃を突きつけておねだりというのはあるかもしれません。どんな態度で来るかはよく分かりませんが「おねだり」をしに来るのは間違いないでしょう。

 米の国債はすでに値下がりしており、金利が上昇して行っております。前にもレポートしておりますが、銀行や企業を助けるために財政出動をすればするほど国債は値下がりするわけで、何とかそれを買ってもらわないことには米国自体が滅びてしまうということになってしまいます。今まで儲けてきた石油業界などが買うのが筋ではないかと思うのですが、民間は危険なものは買わないでしょうから、やはり頼みの綱は日本という事になるのでしょう。

 米の状態はざっとこんなものです。オバマの政策は議会もすんなりとは行かず、まだまだ先は見えておりませんし、これにヨーロッパ情勢が加わるのですから、しばらくは先は見えないというのが現状であります。劇的に相場が良くなるような状態ではありません。

 さて、日本はと言いますと為替が円安に振れ始まっている事から株が買われている様に見えますが、先週も買っているのは信託だけであります。要するに公的資金であって、PKOと呼ばれる買いが相場をけ牽引しているということになるのです。外国や個人が売っている分をすべて買っているのですが、どこまでも買うかといわれると、絶対にそれは無いということになります。

 これも前にも書いている事ですが、3月末の株価が最低でも7600円は欲しいのです。それが守れないとかなり厄介なことになってしまうので、何としてでもクリアーしたいはずなのです。そのためには下値の不安を無くさなくてはならないので、下に来れば誰も買わなくても信託は買うのです。新たな悪材料が出てどうしようもないと判断すれば別だと思いますが、今ぐらいの状態が続く限りは安いところは買ってくると見てて良いと思います。 

 そして、この信託の買いが売りに転換するポイントは8400円辺りから8600円辺りであろうと見ております。信託だって馬鹿ではありません。どんなに頑張ったってもそんなに上は無いと分かっているはずなのです。今現在まで出てきている企業決算をもとに計算したレシオですが、日経平均は既にPER30倍台に達しております。これを聞くと、売らなきゃ!って思う方も多いかも知れませんが、この状態はすでに織り込まれてしまったのが今の相場であり、今後これを材料に売ってくる事はないはずなので、これを考えていてはいけません。

 ただ、3末の予測であるPER30倍台は、4-6決算予測という形に移行して行くことになり、この分ですと40倍台に達する可能性もあり、いずれはこれを取りに来る相場になる可能性はあります。本来ならばこんな株価に居られないはずだろうという話も出てきますが、今まで儲けて蓄えがあるから下がらないのです。蓄えが無かったら今頃日経平均株価は5000円台でしょう・・・。

 正直言ってどのタイミングでどの数字を取りに来るのかは難しい判断となりますが、とにかく目先3月末までということで考えるならば、最低でも7600円を守りたいはずですし、守ってくるはずなのです。今一番重要な数字はこれだと思っております。そして、目先の上値はせいぜい8400円~8600円位であり、その上があったとしても長続きはしないということになりそうです。

 よって、上がってくると買いたくなる症候群の方がまともにこの局面で仕込みをしてしまうと、非常に辛い思いをさせられてしまう可能性が高いということになります。ただ、銘柄さえ選別すれば買えなくはないという状態でもありますので、買いたいと思うならば、せめて上がっている銘柄では無く、先行きに期待が持てるはずなのに安いとか、何か確信を持った投資ができるような内容を持った物に限定して行くべきでありましょう。値動きに翻弄されていると、いつまでたっても利益が出ないという事態に陥ってしまうかもしれません。

惑わされないように!

 さて、今日の相場ですが、とにかく目先の上限は近いと考えてよいでしょう。こんなところで高い銘柄に手を出すとろくな事はありません。何を買ったらいいか分からないと思うならば、何も買わなければ良いのです。相場は波でありますから、上がりっぱなしということはなく、必ず下げてくる局面があるのです。特に絶対に勘違いしてはいけないのですが、今は上昇局面ではないのです。あくまでもなべ底の様なボックス相場なのです。平らななべ底でも凸凹はあるもので、その凸の部分で買っては・・・ということになります。

 本日も利食い出来るものがあれば利食いし、これから大きく上昇する可能性のある銘柄に資金をシフトして行くようにすべきでありましょう。相場がだれる局面が必ず来るはずですし、とにかく銘柄の選択と慌てない投資戦術が必要となります。このまま相場は上昇してしまうということだけは無いと思って良いので、そういう心構えでこの相場に対応して頂ければと思います。

最後にランキングのチェックを ⇒ 

無料メルマガでは限定記事を随時配信しています。

登録後すぐに送られてくる記事は「地獄の3丁目で見つけた答え」です。

よろしければ、登録してみてください。

読者数2万人以上のS氏の相場観の無料メルマガです。