嫌な気配

 ポンドの下落はイギリスにとっては大きな痛手でありますが、海外保有資産を売却するという意味では好都合であります。ロイヤルバンクオブスコットランドの経営悪化は、有無を言わさずの保有資産の売却という形で昨日の東京株式市場に大きな影響を及ぼしてきたのですが、正にこのポンド安がどこで売っても利益確定の様な状態を作り出しており、悪い材料があるだけにいくら日本株を売っても為替はポンド安のままという都合のよい状態となりました。

 ただ、イギリスが持っている海外資産はそれほど多くはなく、特に外貨準備ということになるとかなり乏しいというのが現状であります。国有化によってこの銀行を助けようとするならば、どうしてもポンドを刷る必要があり、この先更なる下落が待っている可能性が高いということになりそうな気配です。ポンドは基軸通貨というわけでは無いのですが、米はそれなりにポンドを保有しておりますし、シティにおいても極端なポンドの下落は大きな痛手となる事でしょう。いくら下げれば危険とか、その様な判断までは出来ないのですが、ロイヤルバンクの状況を調べれば調べるほど、今後の世界情勢がますます悪化しそうな気配を感じてしまいます。

 また、3月末までは良い材料など出ないと申し上げておりましたが、想像以上に酷い決算が出てきたりもしておりますし、3月末どころか4-6月期もかなりひどい状況になりそうな気配も感じます。政府や日銀の経済見通しなどは全く当てにしておりませんが、比較的楽観的なコメントが多かったところからも厳しい意見が多くなってきております。

 去年末は派遣切りが話題となり、その時に派遣切りは本格リストラの序章に過ぎないと申し上げましたが、これも正にその通りの状況ということになってきており、大手企業が次々とリストラを発表してきております。本当に苦しい状態ではあり、全体的に想像以上に苦しい材料が多く見られているわけで、流石に去年の安値である7000円割れが底値である可能性は薄くなってきてしまいました。為替の動向次第ではあるのですが、為替が1ドルに対して85円から下になるとするならば、日経平均の安値も再度割ってくる可能性が出てくると考えます。放っておけば80円にもなると書いたと思いますが、本当に大変な事態であると考えるべきでありましょう。

 ただ、相場というものは悲観の中で生まれるものであって、誰もが良いと思う時に生まれるものでは無いのです。世界中が悲劇的な状況におかれ、見通しが暗く何も見えない様な恐怖にさらされ始めている今からが、本当のチャンスなのではないかと思います。暴落という形はないとみておりますが、だらだらと下げて安値を更新という可能性が強くなり始めております。そこで本気の出動が出来るかどうかが勝敗の分かれ目かもしれません。

 とは言うものの、どんな銘柄でも良いかと言われるとそうではなく、しっかりとした銘柄の選別は必要となります。安いと思ってむやみに手を出すと・・・。チャンス到来となる可能性が高いですが、その行動は慎重にといったところでしょう。何でも上がる相場はまだまだ先であります。

読みは難しいが不変な事もある

 今朝の日経新聞15面に日本株の割安感が後退という記事が出ておりましたが、何日か前に私がレポートした内容そのままの様な記事でありました。ちょっと優越感があったりしたのですが、こうして投資家心理が冷える様な記事がメジャーに出てくるというのは、ちょっと先が明るくなってきた様な感じがしたりするものです。

 正直に申し上げまして、ここから先は為替動向もありますが、思わぬ動きが出てきてもおかしくありませんし、どこが底だとかそういう読みが非常に難しい相場であることは確かであります。私も想像していた以上に悪いものが出てきておりますから、常に想像以上の事が起こる事を想定した売買が必要ということになります。

 ただ、下落局面においての話ですが、誰もが「もうだめだ!」という感じになり、えい!と投げ捨てたところが底になるのが相場というものであります。酷い時はその売りが消化されたところから反転したりするもので、相場というものは本当に不思議なものであります。皆様も経験があるのではないでしょうか。下がって下がってもう駄目だとロスカットした翌日から上昇を開始したという経験が・・・。

 とりあえず、前前から申し上げております通り、電気、自動車、精密はダメです。とにかく悪いものが出なくなるまでは下がるしかないのです。下手をすればソニーは1000円を割りますし、トヨタだって2000円を割り込むかもしれません。展望が見える必要はないのですが、とにかく悪材料が出なくなるという事が必要となりますので、とにかくここを見極めるまではこの辺の銘柄には手が出せないということになります。そして、銀行株や不動産株もダメだと思います。割安などという判断は絶対に出来ない状況ですから、この辺に資金を入れようと計画している方は、もっともっと詳しく調べてからの方が良いでしょう。9割以上の銘柄は当分ダメだと思います。

 株というのは皆が思う方向には進まないのです。オバマ期待で買われるという話が多く聞かれておりましたが、結局はそんな事は無かったわけで、皆がそう思うような方向には相場は動かないのです。ですので、皆がダメだと思うような相場になれば、それは反転するきっかけになるということになるのではないでしょうか。

 ちなみに、今日の相場ですが、朝から突っ込めばそれが今日の底値付近でしょう。今日も突っ込んだら買いのスタンスの日です。更に詳しくはメンバーズで取り上げさせて頂きます。
 

最後にランキングのチェックを ⇒ 

無料メルマガでは限定記事を随時配信しています。

登録後すぐに送られてくる記事は「地獄の3丁目で見つけた答え」です。

よろしければ、登録してみてください。

読者数2万人以上のS氏の相場観の無料メルマガです。