閑散に売り無しということは・・・

 相場格言に「閑散に売り無し」というものがありますが、これは読んで字の如くで相場参加者の少ない時には売り物も無いという意味なのです。年末は特に相場が閑散とする時でありますので、年末は比較的大きな下げということはありません。企業も政府も年末の株価は欲しいところなので、正に売り手不在という感じであります。

 ただ、確かに株価は下げませんが、今の値位置は相対的にどうなのかとか、色々と予測を立てておかなくてはなりません。ただ漠然と閑散に売り無しだから下がらないんだという感覚では、いつまでたっても相場で勝つ事は出来ないでしょう。この格言は相場の状態を一言で説明しているだけであり、だからどうすべきということを言っているわけではありません。ここで先を予測できる人が勝者であると言っても過言ではないと思いますが、私は来年も勝者であることができるのでしょうか・・・。もしかしたら敗者かもしれませんので、過信して頂いては困りますが、興味のある方は私の予測を参考にしてみてください。

 私の予測ですが、先週末に発表された鉱工業生産指数前月比-8.1%は織り込まれていないと見ております。予測が-6.4%だったのに対し1.5%も悪かったのに、相場は反応しませんでしたのでこれを織り込み済みと考える向きも多い様ですが、これこそ閑散に売り無しが作り出した幻覚ではないかと思うのです。足もとの景気はますます悪くなってきておりますし、借金まみれの経済対策をいくら打ち出したところで、そう簡単に景気が回復するわけがないのです。下がらなくなる様には出来ますが、V字回復などということは起こり得ず、必ずどこかにしわ寄せが行ってしまうのです。今は閑散に売り無しが作り出した幻覚で、この悪材料を織り込んだように見えますが、完全に甘いとしか言いようがありません。

 また、上場企業の減益幅は-33%ということですが、去年の平均一株利益は880円でありましたから、580円位ということになるのですが、これを元に平均的な日本株のレシオである14倍程度まで買ったとすると、日経平均で8120円ということになります。現在の日経平均は8700円程度でありますが、これは高過ぎる様な感じはしませんでしょうか。企業業績がこれから回復して行くというのであれば、高過ぎるという感じはしませんが、企業業績はこれから悪くなる一方なのです。よほどのマジックでも使わない限りほとんどの企業が減益となって行ってしまうのです。まあ、売られ過ぎた業種もありますし、全く買いで対処できない相場ではありませんが、絶対に割安などということはないということは理解しておくべきでしょう。上値はせいぜい8120円に1000円プラスした程度でありましょうし、それ以上に上昇したとしてもそれはオーバランに過ぎないと考えます。

 更に言えば、世界的な平均レシオは10倍前後であります。日本はレシオがもともと高いのでこんな計算ですが、もしも世界平均に近付くとするならば10倍の5800円という日経平均株価が出てきてもおかしくはないのです。そういう意味では底値は確定していないということになりますが、今のところは実際に10倍前後まで売られる事は無いように思いますので、7000円割れで底値は打っている様に思います。

 ただ、今後も状況は変化して行きますし、私の予測もそれに合わせて変化して行く事でしょう。あくまでも今現在の考え方でありますので、世の変化は常に柔軟に受け止めて頂きたいと思います。

 ちなみに、ファンドの解約も一巡しているために売りが少なくなっているという要因もありますが、年明け後は再度解約売りというものが増えてくる様に思います。どう考えても春先までまともな指数や指標が出るわけがないのですから、投資家はリスクを取るよりも安全を確保するという動きを続けるのではないかと見ております。厳禁だから安全ということはないのですけどね・・・。

 とりあえず、年末は売りが無くて下がらず、年明けは売りが出ていないことに対する安心感から買われる場面もあるが、直ぐに売り相場が復活してくるのではないかと見ております。為替が極端に円高に動いたりしなければという条件付きではありますが、おそらくこんな感じではないかと思います。ということは、高い局面があったら絶対に買うべきではないということになります。相場は高くなるという感覚を持っていると大変なことになってしまうかもしれません。

 非常に読みが難しいのですが、安心感を持って買いに行くような真似だけはしない方が良いでしょう。どう考えたって景気が悪くなるのはこれからが本番なのですから・・・。

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