米のゼロ金利政策

 今回のFOMCで発表された政策金利は0~0.25%と言うことで、市場の予測を上回る下げ幅となり、実質ゼロ金利ということになりました。0.25下げるともう下げられなくなるとか、そういうセコイ判断をせずに、ズバッと下げてきたという意味では非常に高い評価が出来るということになります。結局はやらなくてはならない事なので、この利下げの意味は大きいと言えるでしょう。

 今後はユーロも利下げに動いてくると思いますし、日本も再度のゼロ金利になることでしょう。そして、その結果として表れてくるのが円高であります。見ての通り今回の利下げで日米の金利差は逆転して日本の方が金利が高い状態になってしまったのですから、今まで円を借りてドル投資をしていたようなキャリートレードは100%解消されてしまいます。また、無謀にも外債投資に走った投資家は全滅ということになりますが、外債に行った資金も必死で日本に帰ってこようとするでしょう。こうなる事は随分前から分かっていたことであり、だからこそ100円台の時から円高が進んで80円台にもという話をしてきたのです。なって当然の結果であり、これに驚いている様ではいけません。

 しかし、オバマ次期大統領は本当に大変な状態での引き継ぎとなりそうです。大統領に就任した時点で利下げという強力なカードが無くなっているのです。経済をコントロールするのに最も有効な手段が最初から封じられているのですから、これからの政権運営は本当に大変なものとなる事でしょう。利下げの他にやれる事と言えば、ドルを刷ってコマーシャルペーパーを買うとか、不良債権を買い取るとかそんなことであります。これはますますドルの価値を下げる結果となるので、為替はますます円高ドル安が進んでしまうということになります。

 このままでは日本の輸出企業は全滅で、前にも書いたことではあるのですが、特に電気、自動車、精密は悲劇的状況になる事でしょう。現時点では全く先が見えてきませんので、割安だとかそういう判断をする事は出来ないのですが、上に行けるということだけは無さそうです。あまり楽観し過ぎてはいけないと思います。

 米が大幅利下げに踏み切ったことにより昨夜のNY株式市場はNYダウが359ドル高と大幅高になったのですが、視点を変えるとこれだけ大きな材料を出したのにこれしか上がらないのかという見方も出来ます。もう利下げできないところまで下げた結果が359ドル高です。後は印刷しか手がないと言っても過言ではない状態なのですから、とても上値を買う理由にはならないと言えるのではないでしょうか。

 開国以来初めてのゼロ金利政策となった米国ですが、その結果はいかなるものになるのでしょうか。日本がゼロ金利になるまでにはデフレの進行に合わせて利下げして行ったので何年もかかったのですが、米はデフレになる前に素早くゼロ金利を実行してきました。この行動は大きく評価出来るのですが、ユーロも実質ゼロまで落とさなくてはなりませんし、あっという間に世界中の金利はゼロということになりそうです。

 色々と想像はしておりますが、世界経済は今まで経験したことのない状態になるわけですから、その答えはなかなか見えてきません。とりあえず、最低限分かっている事を材料に対応して行くほかはないので、やれる事は限られているのですが、やれる事がないというわけではありません。

 ただ、やるべきことを間違うと大変なことになりますので、とにかくしっかりと検討して行動して行くようにしなくてはならないと言えるでしょう。

今日は高いが

 今日はどの銘柄を見ても高いです。米があれだけ上昇したのですから、高くて当然でありましょう。しかし、米はある意味切り札を出してしまったわけで、次の一手はかなりさびしいものとなる可能性が高いと言えるでしょう。株価自体はNYが高ければプログラム売買の様に高くなるのですが、今の状態で先行きが明るく感じられるでしょうか?

 今回の利下げで間違いなく為替は円高の方向に動きます。為替の介入をするにもこんなところではやれないと思いますし、どう考えてもNYが高いから東京も高いという理屈は通らないように感じます。また、NYも切り札を出した結果があの程度の上昇ですし、とてもここで買いに行くような事は出来ないというのが正直な感想です。

 相場は行き過ぎるという表現をしたことがあると思うのですが、底値だと思ったところから更に下に行くものですし、天井だと思ったところからも更に上がるものです。今は上に行き過ぎた状態であると思いますので、ほとんどの銘柄には手が出ないということになります。

 ただ、本気では買えないものの、銘柄を選別すれば全く買えないわけでもなく、利益が出せないというわけでもないのです。私自身何度も鉄則を守って売買してきている二桁銘柄は、本当に何度も利食いさせてくれますし、一時はダメかと思われた食品もガッチリ戻ってきてくれました。高値には届いておりませんが、この水準であれば完璧に利食い出来ます。

 そして、昨日からかなり気になっている100円台前半の油関係の銘柄なのですが、出来高が薄目でで大量には買えて無いのですが、結構楽しませてくれております。例え行けると思っている銘柄でも、全体の値位置が高いために遊びの範囲を出ないのですが、指をくわえて見ているだけというのも辛いですからね・・・・。こうして色々と売買してきてはおりますが、流石に今日の値上がりではほとんど利食いを完了させてしまうことになりそうです。

 このまま相場が上に行ってしまうという雰囲気は全く無く、とても付いて行く気がしないのです。部分的には残して行きますが、全資金の70%は現金になるような感じで考えております。まあ、年末までは株価も欲しいでしょうから、意外としっかりかもしれませんけど、それでも1万円回復なんてことはないでしょうし、上がっても9500円程度まででありましょう。今日は特に我慢が必要な日だと思いますが、どうしても買いたければ日計りといった感じではないでしょうか。

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